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『ハリウッド脚本術』から学ぶ物語の作り方・コツ

『ハリウッド脚本術』から学ぶ物語の作り方・コツ

概要:今回は、『ハリウッド脚本術』より、物語の作り方・コツについて学ぶ記事となります。

※記事公開日2019年11月16日(記事更新日2020年1月26日)

 

 

こんにちは、綾崎あやめです。

ゲームデザイナーとして4年間ほどテキスト制作等の業務をしています。

 

 

あなたの物語は、読者を惹きつけられる物語になっていますか?

この記事を読んだ後は、物語の構築理論に基づいて、面白い物語を作れるようになるはず!

ラノベ作家、漫画家、シナリオライター志望の方の参考になれば幸いです。

 

 

 

 

【物語の作り方・コツ】物語の本質は「葛藤」を描くこと

【物語の作り方・コツ】物語の本質は「葛藤」を描くこと

 

物語は「葛藤」です。

葛藤は、ほかの誰かとの対立から生じます。

対立する相手は、目に見える敵だけではなく、自分自身の場合もあります。

 

重要なのは、この対立によって、主人公に重要な変化がもたらされるということ

つまり、主人公は、対立から生じる葛藤を通じて、前とは違った自分に成長します

例えば、以下の通りです。

 

・逃げてばかりの臆病な勇者が恐ろしい魔王に立ち向かう

         ↓

・魔王との戦いを通じて「勇気」を身に付ける

 

・復讐心だけに囚われていた男が旅路で孤児の少女と出会う

             ↓

・復讐の虚しさと愛することの大切さを知る 

 

このように、物語とは、対立から生じる葛藤を経て、

今までの自分とは違う成長した自分を見せるものとなります

 

 

 

 

 

   

【物語の作り方・コツ】物語は三幕構成から成る

【物語の作り方・コツ】物語は三幕構成から成る

 

物語の大枠は、以下の三幕構成から成ります。

 

 

第一幕:誘因

 

第一幕では、主人公や主人公を取り巻く環境に問題があることを提示します。

観客は「この問題をどう解決するのか」に興味を持ちます。

例えば、以下の通りです。

 

・魔王によって滅亡の危機にある世界

・返済しきれない大量の借金を抱える主人公

 

このように、第一幕では、主人公や主人公を取り巻く環境が抱える問題を提示します。

観客の感情は、この直近の問題に高ぶります。

観客の頭は「この問題をどうやって解決するのか」で一杯になります。

 

 

 

 

第二幕:期待

 

第二幕では、主人公は「内的な恐怖」に向き合います

内的な恐怖とは、成長・変化することに対する怖さのこと。

例えば、以下の通りです。

 

・逃げてばかりの臆病な勇者が恐ろしい魔王に戦いを挑む

・勝てば億万長者、負ければ死ぬ、一発逆転のギャンブルに挑む

 

このように、第二幕では、

変化・成長することに対する怖さに向き合いつつ、目的に向かう主人公の姿を見せます。

観客は、この弱さと強さを併せ持つ主人公の姿に共感します。

 

 

 

 

第三幕:満足

 

第三幕では、主人公は「内的な恐怖」を克服して「問題」を解決します。

これにより、今までとは違う成長した自分に変わります

例えば、以下の通りです。

 

・臆病な勇者が恐ろしい魔王を倒して「勇気」を身に付ける

・死の恐怖を乗り越え、一発逆転の賭博に勝ち、「億万長者」になる

 

このように、第三幕では、問題を解決して成長した主人公の姿を見せます

観客は、成長した主人公の姿を見て、満足します。

 

 

以上、物語の大枠の構成について解説しました。

尚、この三幕構成については、拙作『LANCASTER《ランカスター》』でも使用しています。

実際の使われ方が気になる方は、ぜひ見てみて下さい。

 


 

 以下よりは、物語の中身の構成について解説します。

 

 

 

 

 

 

物語の作り方1:バックストーリー

物語の作り方1:バックストーリー

 

バックストーリーとは、変化前の主人公を見せる場面のこと

例えば、以下の通りです。

 

・異世界に行く前の現実世界での日常生活

・空から女の子が降ってくる前の日常生活

・化物や魔法使いと出会う前の日常生活

 

このように、バックストーリーとは、キッカケとなる出来事が起こる前の日常のことです。

 

尚、バックストーリーは、必ずしも描く必要はないです。

なぜなら、詳細な説明は、時に物語の勢いを失わせる可能性があるため。

最初から異世界での生活から始まっても問題はありません。

 

 

 

 

 

 

物語の作り方2:内的な欲求

物語の作り方2:内的な欲求

 

内的な欲求とは、欠けている個人の特質・性質を取り戻そうとする欲求のこと

すなわち、自分には足りない自立心、行動力、勇気などを取り戻そうする気持ちです。

主人公は、無自覚または強制的に、この自分に欠けているものを取り戻そうとします。

 

例えば、以下の通りです。

 

異世界に行く前は「無気力」で「自堕落」だった主人公。

しかし、異世界に行くことで、「自発的」に「行動」を求められるようになる。

 

空から女の子が降ってくる前は「奥手」で「シャイ」だった主人公。

しかし、女の子と出会うことで、「積極的」に「行動」を求められるようになる。

 

このように、自己の欠如⇒自己の回復の構造が内的な欲求となります。

多くの主人公は、何かが欠けていて、それを補うために行動をします。

 

 

 

 

 

  

物語の作り方3:キッカケとなる事件

物語の作り方3:キッカケとなる事件

 

キッカケとなる事件では、主人公の前に「解決すべき問題・課題」が現れます

例えば、以下の通りです。

 

・現実世界から異世界に行ってしまう

・空から女の子が降ってくる

・化物や魔法使いと出会ってしまう

 

主人公は、このキッカケとなる事件を無視して生活をしようとしても、それはできません。

なぜなら、主人公の人生は、ここで大きく変わらざるをえないためです。

主人公は、必ず、この問題に向き合わなければなりません。

 

 

 

 

 

物語の作り方4:主人公の目的

物語の作り方4:主人公の目的
 

主人公の目的とは、キッカケとなる事件を通じて、目的を定める場面のこと

つまり、問題を解決するための解決策を出します。 

例えば、以下の通りです。

 

ある日、気がつくと、見知らぬ異世界にいた。

再び現実世界に戻ることを決意する。

 

空から降ってきた女の子は月から来た宇宙人だった。

女の子を月に戻すお手伝いをすることを決意する。

 

このように、主人公は、キッカケとなる事件を通じて、目的を定めます

主人公は、この目的を達成するために行動します。

 

 

 

 

 

 

物語の作り方5:準備

物語の作り方5:準備

 

準備とは、目的を達成するための戦略を練る場面のこと

例えば、以下の通りです。

 

・異世界から現実世界に帰るために町人等から情報収集をする

・空から降ってきた女の子を月に戻すため、ロケットを作るための資金や道具を集める

 

このように、主人公は、目的を達成するための準備をします

 

 

 

 

 

  

物語の作り方6:対立

物語の作り方6:対立

 

対立とは、敵対勢力と対立する場面のこと

対立は、緊張感や期待を生み、物語を面白くします。

例えば、以下の通りです。

 

異世界から現実世界に戻ろうとする主人公。

しかし、異世界の大きな争いに巻き込まれていく。

 

空から降ってきた女の子を月に戻そうとする主人公。

しかし、それを邪魔する組織が現れる。

 

このように、主人公の目的は、簡単には達成できません

なぜなら、簡単に達成できてしまうと、つまらないためです。

そのため、こうした邪魔や障害を必ず発生させる必要があります。 

 

尚、敵対者は、主人公より強い存在でなければなりません。

なぜなら、簡単に倒せてしまうと、対立にならないためです。

そのため、よい敵対者とは、以下の通りとなります。

 

・主人公とは相容れない目的を持つ

・主人公よりも肉体的組織的に強い存在である

 

 

 

 

 

 

物語の作り方7:自分をハッキリと示す

物語の作り方7:自分をハッキリと示す

 

自分をハッキリと示すとは、内的な欲求に本格的に取り組む場面のこと

つまり、主人公は、対立を通じて、

今まで自分に欠けていた「勇気」「自立心」などを取り戻そうとします。

 

例えば、以下の通りです。

 

現実世界から異世界に来てしまった主人公は、

異世界の大きな争いに巻き込まれることで、

現実世界では見せなかった「勇気」「行動」を見せ始めます

 

このように、主人公は、対立を通じて、

自分に足りないものを取り戻そうとする試みを行っていきます

 

 

 

 

 

 

物語の作り方8:オブセッション

物語の作り方8:オブセッション

 

オブセッションとは、目的を遂に果たそうとする場面のこと

つまり、主人公は、自分の願いや目的をようやく達成しようとします。

例えば、以下の通りです。

 

異世界から現実世界に帰れる方法を知った主人公は

遂に、現実世界に帰れるというゲートの下へ向かう。

 

遂にロケットを作り上げた主人公は、月から降ってきた女の子を乗せる。

ようやく空から降ってきた女の子を月に戻せる時がきた。

 

このように、主人公は、当初定めていた目的をようやく達成しようとします

しかし、そう簡単には、この目的は達成できません。

なぜなら、最後の山場として、最終決戦が控えているためです。

 

 

 

 

 

 

物語の作り方9:闘争

物語の作り方9:闘争

 

闘争とは、主人公と敵対者との最終決戦の場面のこと

敵は、全力で主人公の目的を阻止しようとします。

例えば、以下の通りです。

 

異世界の一部住人は、主人公が現実世界に戻ることで、

この異世界の存在をほかにも知られてしまうことを恐れ、

主人公がゲートを使って帰ることを全力で邪魔する

 

空から降ってきた女の子をロケットに乗せて月に戻そうとするが、

女の子を研究対象として捕獲したい組織が女の子を全力で捕えに来る。

 

このように、闘争では、まさしく生死を賭けて戦います。

この負けた際の代償が大きくなればなるほど、盛り上がりも大きくなります

 

 

尚、この山場を盛り上げる方法については、以下記事でまとめています。 

興味のある方は、ぜひ見てみて下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

物語の作り方10:解決

物語の作り方10:解決

 

解決とは、主人公の葛藤を解決する場面のこと

つまり、主人公は目的を果たし、もう悩みのない状態になります。

例えば、以下の通りです。

 

現実世界から異世界に来てしまった主人公は、

敵との最終決戦に勝ち、ようやくゲートを使って、現実世界へ戻る。

 

空から降ってきた女の子を研究素材にしようとする組織の手から逃れ、

主人公は、ようやくロケットを打ち上げ、女の子を月に戻すことに成功する。

 

このように、主人公は、目的を果たし、抱えていた葛藤を解決します

ここで重要なのは、主人公はもう過去の自分ではないということです。

すなわち、今まで欠けていた勇気や行動力等を取り戻して、成長した状態になります。

 

観客は、この成長した主人公の姿を見て、満足して、物語は終わります。

 

 

 

 

【物語の作り方・コツ】まとめ

 

それでは、以下おさらいです。

ぜひ覚えて使ってみて下さい。 

 

 

1.バックストーリー

変化前の主人公を見せる場面のこと

 

2.内的な欲求

欠けている個人的特質を取り戻そうとする欲求のこと

 

3.キッカケとなる事件

解決すべき問題や課題が現れる場面のこと

 

4.主人公の目的

キッカケとなる事件を通じて目的を設定する場面のこと

 

5.準備

目的を達成するための準備をする場面のこと

 

6.対立

主人公の目的を邪魔する敵が出現する場面のこと

 

7.自分をハッキリと示す

内的な欠如の回復に取り組む場面のこと

 

8.オブセッション

主人公が目的を遂に達成しようとする場面のこと

 

9.闘争

目的を遂に達成しようとする主人公に対して

敵側が最後の邪魔をする場面のこと

 

10.解決

主人公は目的を達成して葛藤を解決する場面のこと

 

 

 

尚、物語の作り方についてより学びたい方は、以下記事も読んでみて下さい。

 


 

 

 

 

 

ダークファンタジーWeb小説『LANCASTER《ランカスター》』

 

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