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中世ダークファンタジー剣戟譚『LANCASTER《ランカスター》』連載中 © 2019 エンタメスタジオCre-eat

『感情から書く脚本術』から学ぶ台詞の書き方

『感情から書く脚本術』から学ぶ台詞の書き方

概要:この記事は『感情から書く脚本術』から台詞の書き方について学ぶ記事です。

※記事公開日2019年11月9日

 

 

こんにちは、綾崎あやめです。

ゲームデザイナーとして4年間ほどテキスト制作等の業務をしています。


 

 

台詞を上手く書けないと悩んでいる方へ。

この記事を読んだ後は、効果的な台詞の書き方について身に付けることができます。

 

 

参考文献:「感情」から書く脚本術 心を奪って釘づけにする物語の書き方

 

 

 

 

よい台詞の条件とは

 

すばらしい台詞には、以下の特徴があります。 

 

 

よい台詞の条件① 台詞がキャラクターを定義する

 

キャラクターは、喋ることで、そのキャラクター性を確立します。

すなわち、よい台詞とは

 

話すことで、そのキャラクターの人格、態度、価値観、社会的背景が読み取れること

 

決してト書きのように「このキャラクターは冷静な人だ」と書くことではないです。

それではそのキャラクターのキャラクター性を表現できたことにはなりません。

 

 

 

 

よい台詞の条件② 能動的に目的に向かっていく

 

素晴らしい台詞に共通するのは、その場面における目的に読者を導くことです。

言い換えれば、簡単には手に入らない何かを求めるということです。

つまり、よい台詞とは、キャラクターが欲しいものを手に入れるための手段としてある。

 

一方、本書で悪いとされている受動的な台詞には、以下特徴があります。

 

目的のない台詞

目的達成のために何の役にも立たない台詞

説明的な台詞

ただのお喋り

お行儀が良すぎ

 

これらは、枯れ木のように死んだ台詞だとされています。

 

 

筆者は、「能動的な台詞」について更に以下のように述べています。

 

能動的な台詞とは相手を操ろうとする台詞なのだ。

素晴らしい場面のほとんどは、

キャラクター同士が欲しいものを手に入れるためにお互いの腹を探り合う状況なのだ。

相手と対立するような台詞を投げかけて交渉し、なだめ、おだて、脅しながら、駆け引きを展開していく。

同情的で、うんうんと話を聞いてあげる優しい会話ではドラマにならないのだ。

 

参考文献:「感情」から書く脚本術 心を奪って釘づけにする物語の書き方

 

 

 

よい台詞の条件③ 感情的なインパクトを持っている

 

台詞になくてならない重要な要素は、感情的反応です。

すなわち、よい台詞とは

 

好奇心を掻き立てる

笑いを誘う

緊張を煽る

予測不可能な台詞(意外な台詞) 

 

読者を泣かせ、笑わせ、緊張させ、あらゆる感情を体験させる台詞がよいということです。

 

 

では、どうやって感情的なインパクトを持った台詞を作ればいいのか?

答えは、用意しています。

当記事では、実際に今すぐ使える技術・テクニックについて紹介しています。

 

その前に台詞を書くにあたって以下の事を意識して下さい。

 

 

 

台詞を書くにあたって気をつけたいこと

 

現実では、「あー」とか「えー」とか無駄な言葉があります。

また、重複した表現も含まれたりします。

しかし、キャラクターの台詞には、こうした無駄な表現を省く必要があります。

なぜなら、物語の焦点がブレてしまうためです。

 

つまり、よい台詞とは

 

・重複表現がない

支離滅裂になっていない

「てにをは」の使い方に誤りがない

言葉の欠落がない

「そして」とか「いや」とか無駄な継ぎ接ぎがない

 

 

 

 

【小説・漫画に使える台詞の書き方】感情を刺激する会話技術

 

以下、感情をより刺激するための台詞の書き方について幾つかピックアップしてみました。

 

 

 

【小説・漫画に使える台詞テクニック①】つっこみ返し(皮肉)

 

相手の質問や発言に対して鋭い一言を返す手法です。

こちらは『ラッシュアワー』など不仲なバディ物でよく使われる会話技術になります。

メリットとしては、平坦な会話にちょっとした起伏を作ることができる点です。

 

 

『エイリアン2』より

 

ハドソン(男)「お前、男に間違われたことあるよな?」

バスケズ(女)「ない。お前は?

 

『ジョジョの奇妙な冒険 第一部』より

 

ジョナサン・ジョースター「きさま いったい何人の生命をその傷を癒すのに吸い取った?」
ディオ・ブランドー「おまえは今まで食ったパンの枚数をおぼえているのか?

 

 

 

 

【小説・漫画に使える台詞テクニック②】言い換えのユーモア

 

A⇒Bに言い換えることでクスっと笑える会話にする手法のことです。

尚、本書では、「並列のユーモア」と呼ばれていました。

分かり辛いと思ったので、ここでは「言い換えのユーモア」と置き換えています。

 

 

『ノッティングヒルの恋人』より

 

スパイク「このヨーグルト何かヘンだな」

ウィリアム「マヨネーズだけど」

スパイク「ああ」

 

 

 

 

【小説・漫画に使える台詞テクニック③】二重の意味をもつユーモア

 

ある言葉について別の意味として解釈する会話手法のことです。

メリットとしては、勘違いによる笑いを取ることができる点です。

また、使う場面によっては、効果的に不気味な印象を与えることができます。

 

 

『天才アカデミー』より

 

アサートン「実験室ではもっと自分をむき出しにして欲しいもんだな」

クリス「裸になれということですか?」

 

『羊たちの沈黙』より

 

レクター「名残り惜しいのだが、これから友人を食事に招いているのでね」

 

 

 

 

【小説・漫画に使える台詞テクニック④】注意を促す

 

注意を促すことで読者に緊張感を与える手法のことです。

何かに注意を促された途端、読者の心に期待が生まれ、緊張感が走ります。

 

例えば、『羊たちの沈黙』にて、クラリスが第一犠牲者の解剖に立ち会う場面。

クラリス「喉に何か入ってる

そう言った瞬間、我々の視線は、喉に集まり、何が入っているのかを期待します。

 

 

 

 

【小説・漫画に使える台詞テクニック⑤】誇張

 

実際のものよりも大きく表現する手法のことです。

メリットとしては、その度合いがいかに高いかを強調できる点です。

 

『シャンプー』より

 

ジャッキー「振り向かないで。レニー・シルバーマンがいる」

ジル「誰?」

ジャッキー「すごい女たらし。もう200年くらい私のことを口説こうとして必死」

 

 

【小説・漫画に使える台詞テクニック⑥】控え目な表現

 

控え目に言うことでそのものの度合いを高める手法のことです。

 

 『明日に向って撃て!』より

 

ブッチ「あの古い銀行はどうなった? 豪勢な建物だったな」

守衛「みんなが寄ってたかって強盗に入った」

ブッチ「あんなに豪勢なら、そんなの安いもんだ」

 

 

 

【小説・漫画に使える台詞テクニック⑦】話を逸らす

 

そのままの意味です。

メリットとしては、問いかけられたキャラクターにとって、

その話題は確信に迫った内容であると読者に示唆できる点です。

 

A「お前、あの子のことを好きだろ?」

B「そういえば、今日は天気がいいな」

 

 

 

【小説・漫画に使える台詞テクニック⑧】不適切な発言または反応

 

その場に相応しくない発言をする手法のことです。

メリットとしては、空気を読まない発言をすることで面白さを演出できる点です。

 

『フォーウェディング』より

 

チャールズ「その後、あのすごい彼女とはどうなった?」

ジョン「もう彼女じゃないよ」

チャールズ「それでよかったんじゃない? 聞いた話だけど、会う男全員とヤルらしいよ

ジョン「彼女じゃなくて、妻になったんだよ」

 

 

 

【小説・漫画に使える台詞テクニック⑨】口を挟む

 

相手の会話を遮って口を挟む手法のことです。

メリットとしては、やり取りに緊張感と興奮を与えることができる点です。

 

『テルマ&ルイーズ』より

 

テルマ「ええっと、この81号線って道を通ってダラスの方に行ってから……」

ルイーズ「そっちは嫌! テキサスを通らない道を探して

 

 

 

台詞の書き方とかコツとかのまとめ

 

以下おさらいです。

 

よい台詞の条件とは、

 

台詞がキャラクターを定義する

(話すことで、そのキャラクターの人格、態度、価値観、社会的背景が読み取れる)

 

能動的に目的に向かっていく

(キャラクターが欲しいものを手に入れるための手段としての台詞にする)

 

感情的なインパクトを持っている

(読者を泣かせ、笑わせ、緊張させ、あらゆる感情を体験させる台詞にする)

 

 

そして、その感情を刺激する会話の書き方・テクニックは以下の通りでした。

 

 


つっこみ返し(皮肉)

言い換えのユーモア

二重の意味をもつユーモア

注意を促す

誇張

控え目な表現

話を逸らす

不適切な発言または反応

口を挟む

 

 

 

覚えるのは難しいと思うので、台詞を書く際にまた当記事を読み直して貰えればと思います。

それでは~!