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【小説・ラノベ】上手い地の文の書き方・コツ

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小説・ラノベ│上手い地の文の書き方・コツ~12の構成例を紹介~

概要:『感情から書く脚本術』を参考にしながら上手い地の文の書き方・コツについて一挙紹介!

 

 

 

本記事では、『感情から書く脚本術』をもとに、地の文の書き方について紹介!

▼本書の特徴

・具体的な台詞の書き方について書かれている

・キャラクターの感情を中心に物事を描く方法について解説されている

 

 

 

心をつかむ地の文とは、動作として見せること

 

上手い地の文の書き方とは、結論から言うと「語るな、見せろ」です。

 

つまり、何かを描写する際に必ずキャラクターの行動として表現して下さい。

 

なぜなら、「語る」とは、静的でつまらないためです。

 

「見せる」とは、すなわちアクションとして描写するということです。

 

例えば、以下の通りです。

 

・Aは喜ぶ ⇒ Aは微笑む

・Bは緊張する ⇒ Bはじっとしていられない

・眩い瞳 ⇒ 瞳が輝く

・うるさい男 ⇒ 男は叫ぶ

・嬉しそうな犬 ⇒ 犬が尾を振る

・強い風が吹いている ⇒ 突風がビュっと吹き抜ける

 

このように、状態の描写ではなく、動作の描写に置き換えて下さい。

 

これにより、読者の興味をグッと引き付けることができます。

 

尚、本書では、心をつかむ文章の書き方について以下のように記述されています。

 

何を描写するにも、絶対にキャラクターの行動として表現すること。何があっても修飾語で表現しようなどと考えないように(中略)。すべてはアクションとして語られる。状態を描写するのではなく、それが何をしているか描写するのだ。それが何をしているか活写するのだ。

 

尚、魅力的なキャラクターの作り方については、以下記事を見てください。

 

 

コツ①:受け身の言葉を使わない

 

文章はできる限り能動態で書いて下さい

 

なぜなら、物語は、キャラクターが主体的に動くからこそ面白くなるためです。

 

例えば、以下の通りです。

 

  1. この剣は、Aによって使われる ⇒ Aは、剣を振るう
  2. 竜は、Aによって倒された ⇒ Aは、竜を倒した

 

このように、主体として描いた方が読者はより自分の事のように物語にのめり込むとされています。

 

 

 

コツ②:否定形を使わない

 

文章は肯定文で書いた方がより力強い文章になります。

 

なぜなら、否定文は、断定や言いきりとしての力が弱いためです。

 

つまり、ズバリと端的に肯定文として書いた方が読者に直感的に伝わります。

 

例えば、以下の通りです。

 

  1. 気前がよくない ⇒ 守銭奴だ
  2. 手際がよくない ⇒ 不器用だ
  3. 堂々としていない ⇒ 卑怯だ

 

どうでしょう。

 

否定形で書くよりも「~だ」と書いた方がより強い感じになったかと思います。

 

 

 

コツ③:修飾語を使わない

 

修飾語を足すと文章の力が削がれるので極力使わないで下さい。

 

なぜなら、修飾語を受ける語自体が平坦なものになりがちだからです。

 

つまり、不要な修飾語を足すのではなく、もっと動的な言葉に置き換えて下さい。

 

例えば、以下の通りです。

 

  1. 速く走る ⇒ 疾走する、突っ走る、爆走する
  2. ゆっくり歩く ⇒ ぶらつく、さまよう
  3. よく見る ⇒ 覗き込む
  4. 怒って見る ⇒ 睨む
  5. いいなと思って見る ⇒ 羨望の眼差しを向ける

 

このように、動的な言葉に置き換えることで、キャラをより活き活きとしたものにします。

 

 

 

コツ④:「~を始める」「~している」を使わない

 

これらの文言は無駄に文章を長くする不要な文言になります。

 

言葉は少ない方がインパクトが出るので、なるべく少なくした方がいいです。

 

例えば、以下の通りです。

 

・泣き始める ⇒ 泣く

・食べ始める ⇒ 食べる

・歩き始める ⇒ 歩く

 

 

コツ⑤:「そこに」を使わない

 

こちらも無駄な文言になるので、できれば省いて下さい。

 

理由は、先程と同じです。

 

例えば、以下の通りです。

 

・そこに家がある ⇒ 海を臨む家

・そこの道を車が走る ⇒ 車が走る

 

 

 

コツ⑥:「~が見える」「~が聞こえる」を使わない
 

こちらも不要な文言になります。

 

なぜなら、物語はキャラクターが「見たもの」「聞いたもの」から成るためです。

 

そのため、一々「見た」「聞いた」と書く必要はないです。

 

本書では、この点について以下のように述べられています。

 

「観客には~が見えている」、または「~が聞こえている」と書かなくても済むだけでなく、書いてしまうことで、脚本を読んでいる人が現実世界に引き戻されてしまうという効果がある。

  

 

 

コツ⑦:言葉を際立たせてクローズアップする

 

目を引きたい箇所を太字にすることで読者の興味を引くことができます。

 

例えば、以下の通りです。

  

手が伸びる。きれいにマニキュアされた、女っぽい爪。札を取り上げ顔に近づける。綺麗な顔。血のついた札の臭いを嗅ぐ。 

 

"手が伸びる"を太字にすることで、効果的に手に関心を集めています。

 

この手法は、アクション映画の脚本で見られる技術になります。

 

尚、この手法は『僕は友達が少ない』等ラノベでも度々見かけられます。

 

 

コツ⑧:ディテールを押さえる

 

ある物についてどこにでもあるような一般的な言い方をするより、より具体的に書くことで強いインパクトを与えることができます。

 

例えば、以下の通りです。

 

・犬が少女を襲う ⇒ ドーベルマンが少女を襲う

 

・車が1台 ⇒ 2005年型の赤のコルベットが1台

 

・拳銃一丁 ⇒ スミス&ウェッソン38口径1丁

 

このように具体性を盛り込むことで、その世界の雰囲気をグっと醸し出すことができます。

 

 

 

コツ⑨:最も強い言葉に置き換える
 

勢いのある言葉を使うことで読者の興味を引くことができます。

 

例えば、以下の通りです。

 

・思慮深く寛大な男 ⇒ 聖人

 

・醜悪な生物 ⇒ 化物

 

・鐘が鳴る ⇒ 鐘が響き渡る

 

・ヘドロが滴る ⇒ ヘドロが垂れる

 

・パラソルが風で動く ⇒ パラソルが風で揺れ動く

 

・女が泣く ⇒ 女がすすり泣く

 

・男が走る ⇒ 男が疾走する

 

 

このように、類似する言葉の中で最も強い言葉を使うことで、グっと印象づけられます。

 

 

 

コツ⑩:行動と反応に情報を織り込む

 

キャラクターの動作の中に情報を埋め込むことで、説明だと悟られないように情報を伝えることができます。

 

例えば、以下の通りです。

 

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「アパートの中は汚い。ビールの空き缶が散乱し、テイクアウトの包装紙で足の踏み場もない」と書くより、「マイクは座る場所を探す。そしてソファからビールの空き缶とテイクアウトの包装紙を払いのける」とした方が効果的。

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このように、キャラクターの行動や反応として見せれば、それと分からずに読者に情報を伝えることができます。

 

 

コツ⑪:余白を使う

 

適切に余白を使うことで、読みやすくなります。

 

文章でビッシリ埋まった原稿は見辛いので、適切に余白を使ってください。

 

実際、僕も記事を書く際は、ある程度、余白を取るようにしています。

 

  

 

まとめ

 

以下おさらいです。ぜひ覚えて使ってみて下さい。

 

① 受け身の言葉を使わない


② 否定形を使わない


③ 修飾語を使わない


④ 「~を始める」「~している」を使わない


⑤ 「そこに」を使わない


⑥ 「~が見える」「~が聞こえる」を使わない


⑦ 言葉を際立たせてクローズアップする


⑧ ディテールを押さえる


⑨ 最も強い言葉に置き換える


⑩ 行動と反応に情報を織り込む


⑪ 余白を使う

 

 

本日の参考書籍 

▼本書の特徴

・具体的な台詞の書き方について書かれている

・キャラクターの感情を中心に物事を描く方法について解説されている

 

 

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