概要:現役ゲームクリエイターの視点から、プロットの作り方について紹介!
プロットとは
プロットとは「読者にどんな楽しみを提供したいのか」を示した方針のこと
この一番見せたい部分が盛り上がるように、 筋道を立てます。
例えば、推理物にて、 難事件を解決する探偵のカッコイイ姿を見せたいとします。
以下プロットでは、探偵のカッコよさが際立つように場面を配置します。
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起:殺人事件が発生する
↓
承:早く解決しないと被害者が増えていく
↓
転:ヒロインが狙われていることに気づく
↓
結:間一髪の所で犯人を捕まえる
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ヒロインを助けるため、刃物を持った犯人相手に危険を顧みず立ち向かう探偵。
どうでしょう。探偵のカッコよさを感じられませんか。
このように、プロットは「どんな楽しみを提供したいのか」を決めた物になります。あとは盛り上がるように適した場面を配置していくだけです。
尚、プロットは、必ずしも、起承転結の形式で組む必要はありません。序破急や三幕構成などでも問題ありません。
・序破急とは
起承転結でいう所の起⇒転⇒転の三段構成のこと
・三幕構成とは
物語の始まり⇒対立⇒解決の三段構成のこと
プロットを面白くする方法
プロットを面白くする方法は、以下の通り。
- 変化を読ませる
- 謎をちらつかせる
- サスペンスを作る
以下、順に解説していきます。
プロットのコツ1:変化を読ませる
物語とは、キャラクターの成長変化の過程を描いた物です。
すなわち、主人公は、ある出来事を通じて、内面的に成長していきます。読者は、この成長過程を楽しみます。
そこで、良いプロットとは、以下の通りとなります。
- この主人公は一体どうなっていくんだろう
- この危機をどうやって乗り越えるんだろう
このように、先が気になってしまうような出来事を配置したプロットが良いです。
主人公が乗り越えるべき壁が高くなればなるほど、盛り上がります。
但し、いきなり高すぎる壁を用意すると、その後は盛り下がる一方になります。
ハードルは徐々に高くしていった方が読者も盛り下がらずに読み進められます。
プロットのコツ2:謎をちらつかせる
謎をちらつかせるとは、物語内における謎のことです。
例えば、「犯人は誰」「どんな犯罪トリックを使ったのか」等。人間は、隠し事を知りたがるため、謎が判明するまで続きが気になってしまいます。
謎の作り方のコツは、以下の通りです。
5Wを隠す
Who(誰が) When(いつ) Where(どこで) What(何を) Why(なぜ)
基本は、5Wのいずれかの情報を意図的に遮断すれば、謎は作れます。
例えば、気づいたら見知らぬ部屋にいた、とします。すると、読者は「ここはどこか」「なぜいるのか」が気になってしまいます。
このように、プロットの中に謎を入れると読者の関心を引けます
尚、読者の興味関心を維持したい場合は、安易に謎を明かさないことです。
なぜなら、謎が解決してしまうと、読者は満足して離れてしまうかもしれないため。
プロットのコツ3:サスペンスを作る
サスペンスとは、緊張感、不安、心配、疑念のことです。すなわち、「この先に何が起きるんだろう」という心理状態にすること。
例えば、以下の通りです。
- 8分後に起爆する爆弾
- 切れそうな吊り橋
- 酸素が無くなりそうな潜水士
- 燃料が切れそうな飛行機
プロットにこうした不安定な状況を盛り込むことで「次にどうなるんだろう」と読者を繋ぎ止めます。
読者は、この先の展開を知るまで、画面から離れられなくなります。
この危機的状況が大きくなればなるほど、読者の関心も高まります。
このように、プロットの中にサスペンスを組み込めば、読者の目を引けます。読者は、仕込まれたサスペンスにワクワクしながら物語を読み進めます。
まとめ
以下おさらいです。ぜひ覚えて使ってみて下さい。
- プロット=読者にどんな楽しみを提供したいのか
- プロットを面白くする方法は「変化を読ませる」「謎をちらつかせる」「サスペンスを作る」