概要:創作に役立つ神話の防具について一挙紹介!
神話伝承上の伝説の盾・鎧・兜・籠手・靴①:毒の盾「フィンの盾」
毒の盾「フィンの盾」とは
視線で相手を殺すことができる魔眼を持つ"魔眼のバロール"の毒血を吸ったハシバミの木から作られた毒の盾のことです。
フィンの盾については、"戦場において誰も触れることができない"とされています。
そのため、フィンの盾は、"常に敗走を引き起こす"とされています。
フィンの盾は、ケルト神話に登場する最強の毒の盾です。
魔眼のバロールとは
・ケルト神話に登場する魔人
・名の意味は「死のようなもの」
・視線で相手を殺す事ができる魔眼を持つ
・幼少期に毒の魔法を目に受け力を得る
尚、神話に登場する武器について興味がある方は、以下記事も見てみてください。
神話伝承上の伝説の盾・鎧・兜・籠手・靴②:蘇生の盾「ヒルドル」
蘇生の盾「ヒルドル」とは
北欧神話に登場するヴァルキュリア「ヒルドル」が所有していた盾のことです。
ヒルドルの盾には、"戦場にて戦死者を蘇らせる力がある"とされています。
ヒルドルの盾を使用すれば、永遠の戦いをさせることができます。
ヴァルキュリアとは
・意味は「戦死者を選ぶ者」
・戦場で生きる者と死ぬ者を定める女性のこと
・兜と盾を身に着け、青毛の馬に勇ましく跨るとされる
神話伝承上の伝説の盾・鎧・兜・籠手・靴③:波浪の盾「オハン」
波浪の盾「オハン」とは
アルスター伝説に登場するコンホヴァル・マク・ネサ王が使用したとされる盾のことです。
名の意味は「美しき耳」。また、別名は「大海」。
その名の通り、"盾が打たれて悲鳴を上げる時、三大波浪と呼ばれる大津波を引き起こす"とされています。
また、オハンの盾は、"唯一カラトボルグの攻撃を防ぐ事ができる"とされています。
コンホヴァル王とは
・アルスター伝説に登場する王
・別名「コノール・マック」「コナハー王」
・妊娠中の彼女に馬車と競争させた事から、臣下の男衆はみな陣痛の如く痛みに見舞われた
尚、中世ヨーロッパの生活を描きたい方は、以下2冊を読めばOKです。
神話伝承上の伝説の盾・鎧・兜・籠手・靴④:恐怖の兜(エギルの兜)
恐怖の兜(エギルの兜)とは
魔竜ファブニールを殺した"竜殺しのシグルズ"が使用したとされる兜のこと。
その兜は、"対峙する者を恐怖に陥れる"とされています。
尚、恐怖の兜(エギルの兜)は、魔竜ファブニールが守る財宝の一つでした。
竜殺しのシグルズとは
・ゲルマン神話に登場する戦士
・別名「ジークフリート」
・名の意味は「勝利」「平和」「加護」
・異名「竜殺し」「ファブニール殺し」
・魔竜ファブニールを殺す
・他に並ぶ者はない大豪傑
神話伝承上の伝説の盾・鎧・兜・籠手・靴⑤:透明の兜「アイドス・キュエネー」
透明の兜「アイドス・キュエネー」とは
ギリシャ神話に登場する"冥府の神ハデス"が使用したとされる兜のこと。
その兜を装備すれば、"その姿は見えなくなる"とされています。
冥府の神ハデスとは
・ギリシャ神話の冥府の神
・異名は「目に見えない者」「富める者」等
・冷酷で慈悲を知らない
・冥界に下る戦死者の血を飲み干す
神話伝承上の伝説の盾・鎧・兜・籠手・靴⑥:木鎧「藤甲」
木鎧「藤甲」とは
三国志演義に登場する"烏戈国の藤甲軍"が装備したとされる鎧のことです。
山中の絶壁に育つ藤の蔓で作った木の鎧です。
- メリット:「軽量で水に強い」「弓や刀を全く通さないほどに頑丈」
- デメリット:「油を大量に含むため火に弱い」
神話伝承上の伝説の盾・鎧・兜・籠手・靴⑦:無敵の鎧「カヴァーチャ」
無敵の鎧「カヴァーチャ」とは
インド神話に登場する"不死身の英雄カルナ"が装備したとされる黄金色に輝く鎧のこと。
その鎧は、"装備している限り、決して死ぬことはない"とされています。
しかし、一たび装備してしまえば、"決して脱ぐことはできない"とされています。
不死身の英雄カルナとは
・インドの叙事詩に登場する不死身の英雄
・名の意味は「耳」
・優れた弓の使い手
・性交をすると死んでしまう呪いを持つ
尚、中世ヨーロッパの武器防具のイラストの描き方について学びたい方は、以下書籍がマジで役に立ちます。
▼本書の特徴
・西洋の甲冑の構造について分解して図解してくれている
・西洋の甲冑のイラストの描き方について学べる
神話伝承上の伝説の盾・鎧・兜・籠手・靴⑧:聖なる鎧「アイギス」
聖なる鎧「アイギス」とは
ギリシア神話に登場する女神アテーナーが装備していたとされる伝説の鎧のことです。
その鎧は、聖獣アマルテイア(山羊)の皮で制作されています。
また、装飾にはメデューサの頭が使われています。
そのため、アイギスの鎧は、"あらゆる災厄を払う魔除けの力を持つ"とされています。
女神アテーナーとは
・ギリシア神話に登場する女神
・異名は「都市の守護女神」
・ギリシアの城塞都市を守護するとされる
・自由奔放でプライドが高い
・理知的で気高い戦士
・軍人の信仰神
神話伝承上の伝説の盾・鎧・兜・籠手・靴⑨:隼の靴「セブンリーグブーツ」
隼の靴「セブンリーグブーツ」とは
ペロー童話集に登場する魔法の靴です。
その靴は、"一歩で35km移動することができる"とされています。
尚、神話に登場するアイテムについて興味がある方は、以下記事も見てみてください。
神話伝承上の伝説の盾・鎧・兜・籠手・靴⑩:死者の靴「ヘルスコール」
死者の靴「ヘルスコール」とは
北欧神話に登場する伝説の靴のことです。
その靴は、戦士の死体の横に置かれます。
一たび履けば、"戦士の魂が集まるヴァルハラに行ける"とされています。
ヴァルハラとは
・北欧神話における主神オーディンの宮殿
・意味は「戦死者の館」
神話伝承上の伝説の盾・鎧・兜・籠手・靴⑪:大狼殺しの靴「ヴィザール」
大狼殺しの靴「ヴィザール」とは
北欧神話に登場する神ヴィザールが使用したとされる靴のことです。
その靴は、"女巨人グリーズから与えられた"とされています。
特徴としては、"鉄のように硬く、大狼フェンリルさえ踏み殺す"とされています。
神ヴィザールとは
・北欧神話の神の一人
・その名は「森」「広い場所」を意味する
・異名は「無口のアース」「鉄靴の所有者」
・大狼フェンリルを殺した
尚、各防具の歴史と特徴について勉強したい方は、以下書籍が1冊あればOKです。
神話伝承上の伝説の盾・鎧・兜・籠手・靴⑫:鉄の籠手ヤルングレイプ
鉄の籠手ヤルングレイプとは
北欧神話に登場する雷神トールが使用していたとされる籠手のことです。
ヤルングレイプにどのような能力があったかについては、特に記述がないため、分かりません。
しかし、『スノッリのエッダ』の記述によれば、雷神トールが使用していたミョルニルと呼ばれる槌と並ぶほどに優秀な装備だったことが伺えます。
神話伝承上の伝説の盾・鎧・兜・籠手・靴⑬:源頼光の星兜
源頼光の星兜とは
平安時代中期の武将・源頼光が酒呑童子を討伐する前に、神の化身からが授けられたとされる星兜のことです。
神話伝承上の伝説の盾・鎧・兜・籠手・靴⑭:アイアスの盾
アイアスの盾とは
ギリシャ神話の英雄・アイアスが使用していたとされる盾のことです。
青銅の盾の上に7枚の牛革を張ったものだとされています。
その強度は、非常に高いものだったと言われています。
逸話によれば、トロイア最強の戦士であるヘクトールの槍をもってしても、その盾を貫通することはできませんでした。
神話伝承上の伝説の盾・鎧・兜・籠手・靴⑮:スヴァリン
スヴァリンとは
『詩のエッダ』の1編『グリームニルの言葉』に記述されていた北欧神話に登場する盾のことです。
スヴァリンは、輝く灼熱の太陽の前にさえ立つことができるとされています。
尚、スヴァリンとは、「冷やすもの」という意味です。
創作に役立つ神話伝承に登場する伝説の防具(盾・鎧・兜・籠手・靴)一覧
- 毒の盾「フィンの盾」
- 蘇生の盾「ヒルドル」
- 波浪の盾「オハン」
- 恐怖の兜(エギルの兜)
- 透明の兜「アイドス・キュエネー」
- 頑強なる木鎧「藤甲」
- 無敵の鎧「カヴァーチャ」
- 聖なる鎧「アイギス」
- 隼の靴「セブンリーグブーツ」
- 死者の靴「ヘルスコール」
- 大狼殺しの靴「ヴィザール」
- 鉄の籠手「ヤルングレイプ」
- 源頼光の星兜
- アイアスの盾
- 盾「スヴァリン」