概要:小説「LANCASTER《ランカスター》」第9話 運命との邂逅(9)
小説「LANCASTER《ランカスター》」あらすじ
その男、死ぬ度に、思い出す度に、強くなる──
ある日、現代からタイムスリップした一人の男。
目が覚めると、そこは中世暗黒時代、百年戦争の地だった。
生きて再び現代に戻る条件はただ一つ。
あらゆる願いを叶える《奇蹟の円環》を手に入れる事ーー
生死を賭した中世ダークファンタジー剣戟譚、開幕!!
不死のラーフ篇 第1話 運命との邂逅(1)
不死のラーフ篇 第9話 運命との邂逅(9)
だが、首に刃が触れた瞬間。
黒刀は、ガリガリと火花を上げながら弾き返される。
「硬ッ――」
「オマエ、ウザイ」
「カハッ」
激しく地面に打ち付けられる烏。
衝撃で吐血する。
「なんだ、あの硬さは……」
斬撃は、確かにザンテツの首に当たった。
しかし、斬り落とすどころか、傷さえ付けられない。
それでも、その一撃は、決して無駄にはならなかった。
烏が今しがた斬り払った場所。
破れたボロ蓑から、鉄の鎖が覗いて見える。
次話:不死のラーフ篇 第10話 運命との邂逅(10)
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