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小説「LANCASTER《ランカスター》」第23話 運命との邂逅(23)

小説「LANCASTER《ランカスター》」

概要:小説「LANCASTER《ランカスター》」第23話 運命との邂逅(23)

 

 小説「LANCASTER《ランカスター》」あらすじ

 

その男、死ぬ度に、思い出す度に、強くなる──

 

ある日、現代からタイムスリップした一人の男。

目が覚めると、そこは中世暗黒時代、百年戦争の地だった。

生きて再び現代に戻る条件はただ一つ。

あらゆる願いを叶える《奇蹟の円環》を手に入れる事ーー

生死を賭した中世ダークファンタジー剣戟譚、開幕!!

 

不死のラーフ篇 第1話 運命との邂逅(1)

 

 

不死のラーフ篇 第23話 運命との邂逅(23)

 

 

ホークアイは、烏を心配そうに見つめる。

 

「様子がおかしいですよ。急にどうしたんですか?」

 

当然の反応だ。

烏の言動は、誰が見ても、おかしい。

聞き返されて当然。

疑われて当然。

そう。当然のはずだった。

しかし、ランカスターだけは違った。

ランカスターは、真剣に烏に向き合う。

 

「あり得ないなんて事はこの世にない」

「……」

「無理や不可能という言葉は、人の思い込みが作る妄言だ」

「……信じるのか?」

「うむ。私は、その話を信じよう」

 

烏の前に右手を差し出すランカスター。

 

「烏よ、私と共に来ぬか。きっと貴方の力になれるはずだ」

「どういう意味だ」

「そのままの意味だ」

「……」

「貴方の記憶も、貴方の帰るべき場所も――」

「……」

「私なら取り戻す為の助力ができるやもしれぬ」

 

烏は、真剣な表情でランカスターに問う。

 

「どうやって取り戻すというんだ?」

「聖遺物だ」

「聖遺物……?」

 

こくりと頷くランカスター。

 

「人智を超えた大いなる力を宿した器の事だ」

「……」

「其ならば、貴方の願望を叶える事もできる筈だ」

「そんな物がどこにある」

「分からない。だが、其は確実に存在する」

 

ランカスターの澄んだ青い瞳に噓はない。

 

「……探しているのか、それを」

「無論だ。この百年に渡る争いに終止符を打つ、其が私の願いだ」

「あんたに付いて行けば、その聖遺物に辿り着くのか……?」

「約束しよう」

 

凛とした表情で答えるランカスター。

 

 

次話:不死のラーフ篇 第24話 運命との邂逅(24)

 

 

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