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小説「LANCASTER《ランカスター》」第37話 深まる謎(10)

小説「LANCASTER《ランカスター》」

概要:小説「LANCASTER《ランカスター》」第37話 深まる謎(10)

 

 小説「LANCASTER《ランカスター》」あらすじ

 

その男、死ぬ度に、思い出す度に、強くなる──

 

ある日、現代からタイムスリップした一人の男。

目が覚めると、そこは中世暗黒時代、百年戦争の地だった。

生きて再び現代に戻る条件はただ一つ。

あらゆる願いを叶える《奇蹟の円環》を手に入れる事ーー

生死を賭した中世ダークファンタジー剣戟譚、開幕!!

 

不死のラーフ篇 第1話 運命との邂逅(1)

 

 

不死のラーフ篇 第37話 深まる謎(10)

 

 

烏、ランカスター、ホークアイ、ヒースクリフ。

四人は、その場を後にして、先を急ぐ。

目指すは、不死旅団の首領ラーフが待つ第二砦。

 

ランカスターは、その間、ヒースクリフに事情を説明する。

第一砦に至るまでのこと。

烏との出会い。

烏が仲間に加わったこと。

ヒースクリフは、ただ黙って、その話を聞いた。

話が終わると、今度は、ヒースクリフの話になる。

本来、合流してから第一砦へ向かう手筈だったはず。

それにも関わらず、なぜ先行して第一砦の中にいたのか。

 

ヒースクリフは、真面目に淡々と説明する。

合流する途中、女子供を誘拐する盗賊の一味を見つけたこと。

盗賊たちを尾行している間に、第一砦に着いてしまったこと。

人命を優先して独断専行したこと。

 

話が終わった頃には、気づけば、外はよりいっそう暗さを増していた。

月は陰り、道も暗くなる。

ランカスターは、馬の脚を止める。

 

「今日はこれ以上、先に進むのは難しそうだ」

「同感です。それにお腹が減りました」

 

ぎゅるる、と腹を鳴らすホークアイ。

恥ずかしそうに腹を押さえる。

ランカスターは、くすりと笑う。

 

「では、今日は此処に帳を立てよう」

「了解です! では、私は食料を調達しに行って来ます!」

 

じゅるりと垂れる涎を拭うホークアイ。

弓を抜き、山の中へと消えていく。

ランカスターは、馬から降り、近くの木に繋ぎ止める。

 

「今晩は冷える。私は薪を集めて来よう」

「それなら、僕も手伝うよ」

 

隣の木に馬を繋ぎ止めるヒースクリフ。

ランカスターは、少し間を置いて考える。

それから烏を見つめる。

 

「すまない。少し烏と二人きりにさせて欲しい」

「俺と?」

「付き合って貰えぬか」

「分かった」

ランカスターの背に付いていく烏。

ヒースクリフは、静かに頷いて、二人を見送る。 

 

 

次話:不死のラーフ篇 第38話 深まる謎(11)

 

 

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