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小説「LANCASTER《ランカスター》」第62話 明けない夜(19)

小説「LANCASTER《ランカスター》」

概要:小説「LANCASTER《ランカスター》」第62話 明けない夜(19)

 

 小説「LANCASTER《ランカスター》」あらすじ

 

その男、死ぬ度に、思い出す度に、強くなる──

 

ある日、現代からタイムスリップした一人の男。

目が覚めると、そこは中世暗黒時代、百年戦争の地だった。

生きて再び現代に戻る条件はただ一つ。

あらゆる願いを叶える《奇蹟の円環》を手に入れる事ーー

生死を賭した中世ダークファンタジー剣戟譚、開幕!!

 

不死のラーフ篇 第1話 運命との邂逅(1)

 

 

不死のラーフ篇 第62話 明けない夜(19)

 

 

ランカスターは、懐からおもむろに火打石を取り出す。

かちかち、と二回ほど打ちつける。

小さな種火。

やがて燃え広がり大きな炎が生まれる。

ランカスターは、満足そうに腕を組む。

 

「これで寒さは凌げるだろう」

「……」

 

またいつもと同じ光景。

もう幾度となく見た。

烏には、この後の展開も分かっていた。

ランカスターは、ふと、烏の首筋を見つめる。

そして、小首を傾げる。

 

「その首元の刻印は何なのだ?」

「……」

 

聞き飽きた台詞。

この後に続く言葉は、D004という数字だ。

――そのはずだった。

ランカスターは、眉をひそめる。 

 

「D001……そう書かれている様だ」

「D001……?」

 

目を見開く烏。

おかしい。

数字が変わっていた。

ループする前は、D005。

一度目のループ後は、D004だったはず。

しかし、今はD001に変わっていた。

 

 

次話:不死のラーフ篇 第63話 明けない夜(20)

 

 

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