概要:小説「LANCASTER《ランカスター》」第66話 明けない夜(23)
小説「LANCASTER《ランカスター》」あらすじ
その男、死ぬ度に、思い出す度に、強くなる──
ある日、現代からタイムスリップした一人の男。
目が覚めると、そこは中世暗黒時代、百年戦争の地だった。
生きて再び現代に戻る条件はただ一つ。
あらゆる願いを叶える《奇蹟の円環》を手に入れる事ーー
生死を賭した中世ダークファンタジー剣戟譚、開幕!!
不死のラーフ篇 第1話 運命との邂逅(1)
不死のラーフ篇 第66話 明けない夜(23)
烏は、悟る。
「そうか……そういうことか」
「何か分かったんですか?」
小首を傾げるホークアイ。
烏は、こくりと頷く。
「ああ、おかげでな」
「力になれたなら良かったです」
「だが、どうすれば呪いは解ける」
「そうですね」
「……」
「術を掛けた者を殺すか、あるいは――」
「そうか。その手があったか。ようやく、このループから抜け出せそうだ」
風が吹き抜ける。
黒い髪が揺れる。
烏は、天幕を見つめる。
天幕に戻った後。
烏は、一人の者に声を掛けていた。
次話:不死のラーフ篇 第67話 明けない夜(24)
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