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小説「LANCASTER《ランカスター》」第70話 明けない夜(27)

小説「LANCASTER《ランカスター》」

概要:小説「LANCASTER《ランカスター》」第70話 明けない夜(27)

 

 小説「LANCASTER《ランカスター》」あらすじ

 

その男、死ぬ度に、思い出す度に、強くなる──

 

ある日、現代からタイムスリップした一人の男。

目が覚めると、そこは中世暗黒時代、百年戦争の地だった。

生きて再び現代に戻る条件はただ一つ。

あらゆる願いを叶える《奇蹟の円環》を手に入れる事ーー

生死を賭した中世ダークファンタジー剣戟譚、開幕!!

 

不死のラーフ篇 第1話 運命との邂逅(1)

 

 

不死のラーフ篇 第70話 明けない夜(27)

 

 

ヒースクリフは、感心したように頷く。

 

「この微睡の剣を見て、立っていられているのは君が初めてだ」

「微睡の剣……」

「人の目というのは、思った以上に不出来なものだ」

「……」

「どうだい。自分の目に殺される感覚は?」

「自分の目に……」

 

火花を散らす二人

剣戟は、二十余ばかり続く。

しかし、回避する度、防御する度、激しく流血する烏。

腕に負った傷は、特に深かった。

斬撃は、静脈まで達していた。

血が止め処なく溢れる。

もはや立っているので精一杯だった。

見極めようとすればするほど、沼に嵌っていく。

そう。

見極めようとすればするほどに――

烏は、ある事に気づく。

 

「そうか。そういうことか……」

「それは何のつもりだい」

「……」

 

静かに目を瞑る烏。

感覚を研ぎ澄ませる。

ヒースクリフは、呆れたように顔を横に振る。

 

「大人しく殺される気にでもなったのかい」

「……」

「さようなら」

 

ゆっくり剣を振り下ろすヒースクリフ。

だが、次の瞬間、驚くべきことが起きた。

 

 

次話:不死のラーフ篇 第71話 明けない夜(28)

 

 

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