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小説「LANCASTER《ランカスター》」第72話 明けない夜(29)

小説「LANCASTER《ランカスター》」

概要:小説「LANCASTER《ランカスター》」第72話 明けない夜(29)

 

 小説「LANCASTER《ランカスター》」あらすじ

 

その男、死ぬ度に、思い出す度に、強くなる──

 

ある日、現代からタイムスリップした一人の男。

目が覚めると、そこは中世暗黒時代、百年戦争の地だった。

生きて再び現代に戻る条件はただ一つ。

あらゆる願いを叶える《奇蹟の円環》を手に入れる事ーー

生死を賭した中世ダークファンタジー剣戟譚、開幕!!

 

不死のラーフ篇 第1話 運命との邂逅(1)

 

 

不死のラーフ篇 第72話 明けない夜(29)

 

 

ホークアイは、小首を傾げる。

 

「呪いを解く方法ですか?」

「ああ」

「そうですね。術を掛けた者を殺すか、あるいは――」

「あるいは?」

「術を返す、かでしょうか」

「だが、どうやって」

「分かりません。でも、術を返せれば、相手は術を解かざるを得ません」

「術を返す……」

「呪術は、代償と引き換えに、災厄をもたらす技です」

「……」

「こちらも代償を支払えば、返すこともできるかもしれません」

「代償を……」

 

思い出した記憶は、そこまでだった。

烏は、再び黒刀を構える。

 

「……一か八か賭けるしかない」

「まだ戦うつもりかい?」

「戦うのは止めだ」

「そう。じゃあ、諦めて死ぬ気にでもなったんだね」

「死ぬのはお前だ」

 

烏は、自分の腹に刀を突き刺す。

深く深く抉るように。

まもなく血が溢れ出す。

 

 

次話:不死のラーフ篇 第73話 明けない夜(30)

 

 

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