概要:小説「LANCASTER《ランカスター》」第74話 明けない夜(31)
小説「LANCASTER《ランカスター》」あらすじ
その男、死ぬ度に、思い出す度に、強くなる──
ある日、現代からタイムスリップした一人の男。
目が覚めると、そこは中世暗黒時代、百年戦争の地だった。
生きて再び現代に戻る条件はただ一つ。
あらゆる願いを叶える《奇蹟の円環》を手に入れる事ーー
生死を賭した中世ダークファンタジー剣戟譚、開幕!!
不死のラーフ篇 第1話 運命との邂逅(1)
不死のラーフ篇 第74話 明けない夜(31)
烏は、朦朧としながらヒースクリフを睨む。
「どうした。呪いを解かなければ、死ぬのはお前だ」
「ハッタリだ……」
「どうかな。試してみるか?」
「貴様……」
額に冷や汗を浮かべるヒースクリフ。
まもなく日の出が昇る。
最後に立っていたのは……
「俺の勝ちだ」
朝を迎える瀕死の烏。
その隣には、肩を落とすヒースクリフが立っていた。
つまり、今このとき呪いは解かれた。
次話:不死のラーフ篇 第75話 明けない夜(32)
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