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小説「LANCASTER《ランカスター》」第75話 明けない夜(32)

小説「LANCASTER《ランカスター》」

概要:小説「LANCASTER《ランカスター》」第75話 明けない夜(32)

 

 小説「LANCASTER《ランカスター》」あらすじ

 

その男、死ぬ度に、思い出す度に、強くなる──

 

ある日、現代からタイムスリップした一人の男。

目が覚めると、そこは中世暗黒時代、百年戦争の地だった。

生きて再び現代に戻る条件はただ一つ。

あらゆる願いを叶える《奇蹟の円環》を手に入れる事ーー

生死を賭した中世ダークファンタジー剣戟譚、開幕!!

 

不死のラーフ篇 第1話 運命との邂逅(1)

 

 

不死のラーフ篇 第75話 明けない夜(32)

 

 

烏には、分かっていた。

ヒースクリフは、必ず、この賭けから降りると。

もし、ハッタリだったとしても、少しでも危険があれば回避すると。

ヒースクリフは、訝しげに烏を見つめる。

 

「見事だね。でも、どうして僕が呪いを解くと分かったんだい?」

「この場所で、何日も何日も、お前達のことを見てきたからだ」

「何を言っているのかな……」

「性格くらいは分かるようになった、ということだ」

「相変わらず面白い事を言うね」

「……」

「分かったよ。君のことを認めるよ」

 

長剣を納めるヒースクリフ。

手を差し出す。 

烏は、ヒースクリフの手を握る。

それから朝の空を見つめる。

 

「ようやく、ループから抜け出せたのか」

 

こうして明けない夜は、遂に明けた。

 

 

次話:不死のラーフ篇 第76話 不死のラーフ(1)

 

 

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