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小説「LANCASTER《ランカスター》」第83話 不死のラーフ(8)

小説「LANCASTER《ランカスター》」

概要:小説「LANCASTER《ランカスター》」第83話 不死のラーフ(8)

 

 小説「LANCASTER《ランカスター》」あらすじ

 

その男、死ぬ度に、思い出す度に、強くなる──

 

ある日、現代からタイムスリップした一人の男。

目が覚めると、そこは中世暗黒時代、百年戦争の地だった。

生きて再び現代に戻る条件はただ一つ。

あらゆる願いを叶える《奇蹟の円環》を手に入れる事ーー

生死を賭した中世ダークファンタジー剣戟譚、開幕!!

 

不死のラーフ篇 第1話 運命との邂逅(1)

 

 

不死のラーフ篇 第83話 不死のラーフ(8)

 

 

ランカスターは、男の前へ静かに踊り出る。

 

「やはり、そうだったか」

「ン?」

「一目、見た時から分かっていた」

「なんだァ?」

「貴様が農民でもないことも――」

「……」

「もはや人でもないことも」

「ほう。俺の正体に気づいていたかァ」

 

にやりとほくそ笑む男。

ランカスターは、鞘から長剣を抜く。

 

「探す手間が省けた。不死のラーフよ、その首級、我が剣の勲としよう」

「不死のラーフ……あの男が」

 

動揺するホークアイ。

男は、ケタケタと笑いながら身体を抱きかかえる。

ばきばき、と音を立てる骨。 

唸りを上げ、肥大する筋肉。

ボコボコと浮き上がる黒い腫瘍。

醜悪な巨漢の化物へ容姿を変える。

ラーフは、どこからか、巨大な肉包丁を取り出す。

 

「組織から討伐命令を受けて、俺を殺しに来たんだろうがァ……」

「気をつけろ」

 

長剣を構えるランカスター。

烏、ホークアイ、ヒースクリフもそれに続く。

ラーフは、余裕の笑みを浮かべる。

 

「甘い。甘すぎるよ、お前らァ」

「何が言いたい」

「魔女狩りは、大抵、二名以上の騎士長で行うはずだァ」

「生憎、騎士長は私一人だ」

「組織の人材不足が深刻なのかなァ?」

「さあな」

「――あるいは、組織の伝達ミスか」

「……」

「いずれにしても、お前ら運が悪いよ」

「来るぞ……」

「――全員、ここで死ぬんだからよッ!」

「散ッ!」

 

号令を飛ばすランカスター。

各々、即座に散って陣形を取る。

ラーフ包囲網ができ上がる。

 

 

次話:不死のラーフ篇 第83話 不死のラーフ(9)

 

 

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