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小説「LANCASTER《ランカスター》」第85話 不死のラーフ(10)

小説「LANCASTER《ランカスター》」

概要:小説「LANCASTER《ランカスター》」第85話 不死のラーフ(10)

 

 小説「LANCASTER《ランカスター》」あらすじ

 

その男、死ぬ度に、思い出す度に、強くなる──

 

ある日、現代からタイムスリップした一人の男。

目が覚めると、そこは中世暗黒時代、百年戦争の地だった。

生きて再び現代に戻る条件はただ一つ。

あらゆる願いを叶える《奇蹟の円環》を手に入れる事ーー

生死を賭した中世ダークファンタジー剣戟譚、開幕!!

 

不死のラーフ篇 第1話 運命との邂逅(1)

 

 

不死のラーフ篇 第85話 不死のラーフ(10)

 

 

ラーフは、何事もなかったかのように、首を鳴らす。

 

「それで俺を殺ったつもりかァ?」

「どうして……まさか本当に不死……」

 

目を見開いて驚くホークアイ。

ラーフは、血錆びの肉包丁を振り上げる。

 

「儚い勝利の味はいかがかなッ?」

「身体が動かなッ――」

 

後方へ飛び退こうとするホークアイ。

しかし、麻痺したように身体が動かない。

催す吐き気。

気づけば、周囲には、禍々しい毒気が満ちていた。

ホークアイは、勘づく。

 

「そうか。身体を貫いたせいで……」

 

そう。

ラーフの身体を貫いた時、黒々しい腫瘍まで割っていた。

その腫瘍から、毒素が漏れ出していたのだ。

そうとは気づかず、呼吸していた。

ラーフは、肉包丁を振り下ろす。

 

「まずは一人目ッ――」

「そうはさせないよ」

 

颯爽と姿を現すヒースクリフ。

ホークアイを庇う。

己の刃を以て、敵の刃を全力で受け止める。

しかし、巨躯から繰り出される斬撃は、凄まじい衝撃だった。

受け止めた瞬間、足の骨が折れる音が聞こえた。

足だけではない。

烏との一戦により負った傷が再び開く。

吹き出す鮮血。

思わず地に膝をつく。

 

 

次話:不死のラーフ篇 第86話 不死のラーフ(11)

 

 

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