概要:小説「LANCASTER《ランカスター》」第95話 不死のラーフ(20)
小説「LANCASTER《ランカスター》」あらすじ
その男、死ぬ度に、思い出す度に、強くなる──
ある日、現代からタイムスリップした一人の男。
目が覚めると、そこは中世暗黒時代、百年戦争の地だった。
生きて再び現代に戻る条件はただ一つ。
あらゆる願いを叶える《奇蹟の円環》を手に入れる事ーー
生死を賭した中世ダークファンタジー剣戟譚、開幕!!
不死のラーフ篇 第1話 運命との邂逅(1)
不死のラーフ篇 第95話 不死のラーフ(20)
ランカスターは、剣を納め、ラーフの首へ近づく。
「貴様に訊いておきたい事がある」
「今さら何を……」
「その力、何処で手に入れた」
「答えると思うか……」
「……」
「ククッ……まぁ、良いだろう」
「……」
「ある者から、血を貰った」
「血だと?」
眉をひそめるランカスター。
ラーフは、吐血しながら言葉を続ける。
「其の者は……不死の秘薬《アムリタ》を口にした、と言っていた」
「聖遺物か……貴様も口にしたのか」
「俺は……あくまで……其の者の血を貰っただけだ」
「其の者とは誰だ」
「……恐ろしい蛇の魔女だった」
「蛇の魔女だと!?」
突如、険しい表情になるランカスター。
次話:不死のラーフ篇 第96話 不死のラーフ(21)
▼電子書籍版