概要:中世ヨーロッパの洗濯事情について紹介!
貧しい農村地域では川で服を洗濯していた
中世ヨーロッパを舞台にした映画を観ていると、しばしば、農民が川で服を洗っているシーンを見かけます。
実際、貧しい農村地域では、近くの川にて、洋服の洗濯が行われていました。
川での洗濯手順は、以下の通りです。
- 服をかき混ぜて汚れを流す
- 平らな石に服をこすりつけたり叩きつける
- 服をねじって水気を取る
- 近くの木または軒先にぶら下げて乾かす
尚、こうした川での洗濯の風景については、画家ウィリアム・ヘンリー・パインによって描き残されています。
都市には共同の洗面所が設置されていることもあった
都市または経済的に余裕がある村には、共同の洗面所が建設されていることがありました。
洗面所には、多くの人が一緒に洗濯できるように、水が流れる大きい洗面台また、水を貯めた長い洗面台が設けられていました。
尚、余裕がある都市または村では、洗面所に屋根も付けられていました。
共同洗面所は女性のおしゃべり場だった
中世ヨーロッパでは、大抵、女性が洗濯をしていました。
そのため、共同洗面所には、洋服を持った女性がたくさん集まっていました。
そこで、世間話やゴシップ話がよくされていたそうです。
洗濯液または洗剤としては「灰汁」が使われた
中世ヨーロッパでは、基本的には、水洗いでジャバジャバ洗濯していました。
しかし、時には、灰を溶かした灰汁(あく)が洗剤として使用されました。
灰汁は、アルカリ性のため、衣服に付着した油脂を溶かすことができました。
中世ヨーロッパでは、このようにして洗濯が行われていました。
尚、中世ヨーロッパを舞台とした作品を書きたい方は、以下1冊があると便利だと思います。
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