概要:中世ヨーロッパの床屋・美容室の実態について一挙紹介!
ストーリーで学べる中世ヨーロッパ:床屋・美容室篇
ストーリーで学べる中世ヨーロッパとは
あなたは、ある日、現代から中世ヨーロッパにタイムスリップしてしまう。
あなたの目的は、再び現代に帰ること。
あなたは、知識を身に付けながら過酷な中世ヨーロッパを生き抜く決心をする。
あなたは、中世ヨーロッパに来てからずっと歩き続けのせいか、少し体調が悪い。
マルグリッド・オブ・ランカスター
具合が悪そうだ。床屋へ案内しよう
あなたは、「床屋?」と疑問に思いつつも、今はただ女騎士に付いて行くことにした。
尚、「ストーリーで学べる中世ヨーロッパ」シリーズについて最初から読みたい方は、以下記事を読んでみてください。
【中世ヨーロッパ】元々は医療・手術は修道院/教会で行われていた
中世初期(5世紀~10世紀)の医療の中心は、修道院でした。
修道院では、庭にて薬草が栽培されていました。
また、瀉血(しゃけつ)などの医療行為も行われていました。
しかし、12世紀頃には、ローマ法王によって、修道士が血に触れることは禁止されました。
※瀉血とは、体外に血を出すこと
【中世ヨーロッパ】床屋・美容室でも瀉血/抜歯などの医療行為が行われるように
13世紀頃には、修道士に代わって、外科専門家、または、刃物を使用していた美容師が医療行為を行うようになっていきました。
実際に行われていた医療行為としては、以下の通りです。
- 瀉血
- マッサージ
- 抜歯
- 腫瘍の切除
尚、当時については、衛生観念が杜撰だったため、刃物が消毒されるといったことはなかったようです。
そのため、手術後に感染症に罹患することがありました。
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ストーリーサイド
あなたは、美容室にて、言われるがままに瀉血を行うことにした。
しかし、残念。
あなたは、瀉血によって、感染症に罹患して死亡した。
でも、安心して欲しい。
あなたは、現代に帰るまでは死ねない身体だ。
再び、ひっそり甦る。
【中世ヨーロッパ】床屋・美容室ではもちろん散髪も行っていた
床屋・美容室では、もちろん、髪のカット、髭のシェービング等も行われていました。
しかし、医療行為も行うため、15世紀頃には、外科団体と争いになりました。
そのため、床屋・美容室は「床屋外科」と呼ばれるようになりました。
ストーリーで学べる中世ヨーロッパ:床屋・美容室篇 -完-
果たして、あなたは本当に再び現代に帰ることができるのだろうか。
あなたは、引き続き、中世ヨーロッパを生き抜く決心をした。
次話:そして、また臭いの問題
尚、中世ヨーロッパを舞台とした作品を書きたい方は、以下1冊があると便利だと思います。