概要:中世ヨーロッパのチーズの歴史とチーズの作り方について一挙紹介!
古代ギリシャには既にチーズがあった
古代ギリシャには、 既にチーズがあったとされています。
ギリシャの長編叙事詩『オデュッセイア』には、チーズを作る様子が記述されていました。
その後、ローマ帝国時代になると、ローマ軍の遠征により、ヨーロッパ各地にチーズの作り方が伝播していきました。
とりわけ、肥沃な土壌・川・海に恵まれたフランスにおいては、様々なチーズが作られるようになりました。
また、山岳地帯が多いイタリアでは、長期保存に適したチーズが重宝されるようになりました。
修道院にてチーズが作られ始める
ローマ帝国が滅びた後は、修道院にて、チーズが作られるようになっていきました。
尚、当時のチーズの作り方については、大体、以下の通りとなります。
中世ヨーロッパ 一般的なチーズの作り方
- 生乳を加熱殺菌する
- 酵素(レンネット)を加えて、タンパク質を固める
- 乳清(ホエイ)が抜けたタンパク質の塊を攪拌する
- 塩を加える
- 熟成(タンパク質がアミノ酸に変わる)
※チーズの種類によって製法は異なります。
尚、酵素(レンネット)は、動物の胃袋にありました。
一説によれば、チーズの起源は、羊の胃袋から作った水筒に生乳を入れて持ち歩いたところ、偶然チーズが生成されたとも言われています。
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当時の代表的なチーズの種類一覧
イタリアまたはフランスにて食べられていた有名なチーズとしては、以下の通りです。
①:ペコリーノ・ロマーノ
ペコリーノ・ロマーノとは、羊のミルクから作ったチーズのことです。
イタリア最古のチーズと言われるペコリーノ・ロマーノは、長期保存に向くようにするため、塩分が強めになっています。
見た目としては、豆腐のような白いプリン状になっています。
②:パルミジャーノ・レッジャーノ
パルミジャーノ・レッジャーノは、言わずもがな、イタリアの有名なチーズです。
パルミジャーノ・レッジャーノの特徴としては、長い熟成期間によって、水分が抜けているため、硬めになっています。
③:マロワール
マロワールは、フランスを代表する伝統と歴史を有する有名なチーズです。
名前の由来は、フランスのマロワール村の修道士が作ったためと言われています。
マロワールの特徴としては、見た目が独特なピンク色になっています。
尚、この他にも、様々な種類のチーズがありました。
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