概要:現役ゲームクリエイターの視点から「ゲームクリエイターになるために必要な勉強方法」について一挙紹介!
プロフィール:わたなべ りょう
▼略歴
・明治大学政治経済学部卒
・株式会社カプコンに4年半勤務
・ゲームプランナー/アクションプランナー
・フリーランスとして独立
・特技は「テコンドー」「カポエイラ」
▼制作実績
・モンスターハンター ライズ
・モンスターハンター エクスプロア
・小説「LANCASTER《ランカスター》」
Twitterアカウント
わたなべ りょう@GamePlanner (@Studio_Creeat) | Twitter
ゲームクリエイターになるための最短の勉強方法は【ゲームを作ること】
ゲームクリエイターになるための最短の勉強方法としては、ぶっちゃけ「ゲームを1本作ること」だと思います。
実際に手を動かしながらゲームを作ることから学べることは、"想像している以上に多い"と感じています。
事実、自分の場合はゲームを作る技術は現場から学んだ
例えば、自分の場合、過去に『モンスターハンター』におけるプレイヤーアクションに関する企画・調整を行ってきました。
もちろん、「ガンランスの作り方」等といった教科書はありません。
では、どうやって、プレイヤーアクションの作り方を学んだのか?
・実際に企画書を書いて、仕様書を書いて、アクションを動かして調整してといった感じです
・自分の腕を動かしながら何度も何度も試行錯誤→改善→試行錯誤→改善するという流れです
このように、額に汗をかきながら、時には鬼のように怒られながら、実際にゲームを作ることで、ゲームを作る技術を学んでいった感じとなります。
ゲームクリエイター志望の方はまずは「ミニゲーム」を作って勉強しよう
ゲームクリエイターになるための最短の勉強方法は【ゲームを作ること】と言いました。
とはいえ、最初から大型のゲームを作る必要はない
最初から大作ゲームを作ろうと意気込むと、十中八九、詰みます。
実際、大企業レベルでさえ、大作ゲームの制作は毎回難航しているので……
個人レベルでゲームを作るなら最初は「簡単なミニゲーム」でOKです
一人でゲームを作る場合、または、小さいサークルでゲームを作る場合は、5分10分程度で遊び終わるような簡単なミニゲームを作るといった感じで大丈夫だと思います。
最初はできる限りミニマムなゲームを作って学ぶ感じが良いと思います。
例えば、こんな感じです。
ゲーム制作初心者でも作れそうなゲームの例
- 「はい」「いいえ」でサクサク進んでいくアドベンチャーゲーム
- 2D横スクロールでただ一直線に進んで行くゲーム
- 一ステージしかない縦スクロールシューティングゲーム
大体、こんな感じでしょうか。
自分の場合、初めて自分で作ったゲームは「一ステージしかない縦スクロールシューティングゲーム」でした。
シューティングゲームを作った際は「弾速」「ダメージ」「残機」「スプライト」等々の設定について学ぶことができました。
このように、ゲームを一本作ることで、実際にゲームを作る上で必要となる技術・知識を身に付けることができるかと思います。
ゲームを作っていて分からないことは「都度しらべて勉強する」
ゲームを作っていると、分からない事が出てくるかと思います。
分からない事があった場合は、その度に調べることで解決できると思います。
例えば、こんな感じです。
ゲームを作っていて分からないことがあった場合の対処方法
①UnityまたはUnrealEngine等の公式サイトにて調べる
②公式サイトを見ても分からない場合は技術系のブログを見てみる
③技術系の本を読む
④詳しい友人・知人に聞いてみる
基本的には、まずは自分で調べる癖をつけた方がスキルアップしやすいかと思います。
調べてもどうしても分からない場合は、詳しい知人に聞いてみる感じです。
実際、自分の場合、まずは調べてみて、分からない場合は他の方々に相談する感じでゲーム制作を行っています。
ゲーム制作初心者の方は最低1冊は入門書を持っておいた方が良いと思う
これから初めてゲームを作る方は、入門書を見ながら進めた方が安全だとは思います。
「Unityでゲーム制作を進めるよ」っていう方は、とりあえず以下の入門書が1冊あれば、初心者には十分だと思います。
一方、「UnrealEngineでゲーム制作を進めるよ」という方は、以下の入門書があれば、こと足りると思います。
UnityとUnrealEngineとは?
・ゲームを作るためのエンジンのこと
・どちらも基本無料で使用可能
・基本的に大きなスペック差はないはず(個人的にはUnrealEngineの方が使いやすい)
ゲーム制作を勉強する上で重要なことは「最後までゲームを作り上げること」
ゲームクリエイターになるための最短の勉強方法は、今まで話してきた通り「ゲームを作ること」だと思っています。
ただ、重要なのは「最後までゲームを作りあげること」だと思います。
ゲームを1本作るとスキルがレベルアップするイメージ
ゲームを1本作り終わる頃には、ゲーム制作のスキルがだいぶレベルアップしていると思います。
なぜなら、実際にゲームを作ることで、何度もトライアンドエラーすることになるためです。
▼ゲーム制作におけるトライアンドエラー
ゲームを作る→分からない事が出てくる→調べる→解決する→分からない事が出てくる→また調べる(以下ループ)
こうしたトライアンドエラーを繰り返すことで、知らず知らずのうちに、ゲーム制作に必要なスキルが身に付いているはずです。
成長する時ってどんな時かと言えば、失敗した時
個人的には、失敗する度にLvアップしていくイメージです。
成功は、慢心を生むだけだと思っています。「俺ってスゲー」って感じで。
なので、ガンガン、トライアンドエラーした方が良いと思います。
ゲーム制作の勉強をするなら「ゲームを遊ぶ」のも重要
ゲームは、ゲームクリエイターにとっての参考書だと思っています。
なぜなら、一本のゲームの中には様々な工夫が入っているためです。
例えば、以下の通りです。
- パっと見た時に分かりやすいUI
- アクションをしていて気持ちいい操作感になっている
- カメラが見やすい
このように、一本のゲームの中には、普段ゲームを遊んでいるだけだと、なかなか気づかない様々な工夫が入っています。
実際、自分の場合で言えば、『モンスターハンターライズ』においても、プレイヤーアクションの操作感が良くなるように試行錯誤をしました。
・そのゲームのUIがどうなっているのか?
・そのゲームのアクションがどんな所が気持ちいいのか?
・そのゲームのキャラクターデザインのどこが魅力的なのか?
こんな感じで、ゲームを遊びながら「このゲームの良い所」を考えてみることで、自分たちのゲーム制作にも役に立つと思います。
少なくとも、自分の場合は、そんな感じでゲームを遊びつつ、勉強させて貰っています。
ゲームクリエイターになるための勉強方法のまとめ
最後にまとめです。
ゲームクリエイターになるための勉強方法としては、以下の通りでした。
- まずはとにかく手を動かしてゲームを作ってみる
- 分からない事が出てきたらネットを使って調べる
- それでも分からない場合は「知人」「参考書」に頼ろう
- ゲームを遊ぶのも勉強
- 「そのゲームのどこが良かったか」を考えてみる
今回は、こんな感じになります。
2019年の世界全体のゲームコンテンツ市場は、15兆6898億円と言われています。
ゲームは、まだまだ盛り上がっていくと思いますので、お互いに面白いゲームを作っていきましょう!
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