概要:現役ゲームプランナーの視点から「差をつけるゲーム業界のポートフォリオの作り方」について紹介!
プロフィール:わたなべ りょう
▼略歴
・明治大学政治経済学部卒
・株式会社カプコンに4年半勤務
・ゲームプランナー/アクションプランナー
・フリーランスとして独立
・特技は「テコンドー」「カポエイラ」
▼制作実績
・モンスターハンター ライズ
・モンスターハンター エクスプロア
・小説「LANCASTER《ランカスター》」
差をつけるゲーム業界のポートフォリオの作り方
結論は、3つです。
①様々な種類の作品を用意する
②実績を証明する
③会社ウケを狙った作品を用意する
実体験から言うと、こんな感じです。
ちょっと1個ずつ解説しますね。
ポートフォリオの中身は種類が多い方がゲーム業界ウケ◎
開発者視点で言えば、ぶっちゃけ、こんなふうに思っています。
ゲーム業界を目指す際は、ポートフォリオの種類は分散させた方がウケが良いかなと思います。例えば、こんな感じです。
— わたなべ りょう@GamePlanner (@Studio_Creeat) July 19, 2021
■イラストの場合
・キャラクター
・モンスター
・背景
・武器防具
1種類だけだと「ほかは作れないのかな?」と思われるかも。色々見せた上で「〇〇が得意です」がイイかなと。
ゲーム業界を目指す際は、ポートフォリオの種類は分散させた方がウケが良いかなと思います。例えば、こんな感じです。
■イラストの場合
・キャラクター
・モンスター
・背景
・武器防具
1種類だけだと「ほかは作れないのかな?」と思われるかも。色々見せた上で「〇〇が得意です」がイイかなと。
可能性は広げておいた方が採用されやすいと思う
開発現場では、開発人員の状況によっては、ぶっちゃけ、得意ではない分野を担当するとかも平気であります。
例えば、こんな感じですね。
・ステージ制作担当→アクション制作担当へ
・アクション制作担当→UI制作担当へ
・UI制作担当→ステージ制作担当へ
・キャラデザ担当→武器デザイン担当へ
・武器デザイン担当→キャラデザイン担当へ
けっこうザラだと思います。
もちろん、基本的には、個々のスキルに応じたタスクが割り振られます。
でも、開発状況によっては、「UI班が忙しいからUI班に行ってくれない?」とか余裕であります。
なので、ポートフォリオの種類は増やしておいた方が良いですね。
なぜなら、さっき言った通り、必ずしも得意分野を担当できる訳ではないので。
制作物は色々と用意しつつ、得意分野をアピールする
キャラデザ、武器防具デザイン、モンスターデザインも用意しつつ、「中でもキャラデザが得意です」といったようにアピールした方がウケは良いと思います。
企画書についても特定のジャンルだけではなく、色々なジャンルを書けた方が器用な印象です。
ポートフォリオの中に「実績を証明できる物」があるとゲーム業界ウケ◎
例えば、こんな感じです。
・ゲーム会社のアルバイトにて制作した実装物
・コンペまたはゲームジャム等にて受賞した作品
・Steam等の販売実績
・ウェブ小説のアクセス数
ここら辺は、実績として具体的に証明しやすいですよね。
例えば、ゲーム会社のアルバイトとして開発に携わっていた作品があれば、「あのゲームを作っていました」とアピールできると思います。
また、コンペ等にて受賞した作品とかもアピールとしてグッドです。
数値として実績を出すのもOK
例えば、ゲームを作って、実際にSteam等にて販売してみるとかですね。
実際にどれぐらい売ったか証明できれば、それは実績になると思います。
また、アプリゲームのインストール数とかも実績ですね。
就活していた頃は小説のアクセス数を実績にしていた
ちなみに、自分の場合、学生の頃にウェブ小説を書いていました。
そのウェブ小説のアクセス数の実績をアピールしていた感じです。
基本的には、定量化して証明することができれば、何でも実績になるはずです。
ポートフォリオの中にはそのゲーム会社ウケを狙った作品もあると良い
例えば、こんな感じです。
ゲーム会社の面接を受ける際は、ポートフォリオの中に、そのゲーム会社が好みそうな作品も少しあると更に良いかなと思います。
— わたなべ りょう@GamePlanner (@Studio_Creeat) July 19, 2021
アクションゲーム系のゲーム会社に行くなら、アクション系のゲームを用意するとかですかね。デザイナー志望であれば、武器防具のデザインを用意しておくとか。
ゲーム会社の面接を受ける際は、ポートフォリオの中に、そのゲーム会社が好みそうな作品も少しあると更に良いかなと思います。
アクションゲーム系のゲーム会社に行くなら、アクション系のゲームを用意するとかですかね。デザイナー志望であれば、武器防具のデザインを用意しておくとか。
各ゲーム会社には得意分野がある
アクションゲームが得意なゲーム会社に「学生時代に恋愛系のゲームを作りました」 と言っても、反応は微妙かもです。
そのゲーム会社に行きたいのであれば、そのゲーム会社が好みそうな作品をアピールした方がウケは良いはずです。
自分の場合、アクションゲームが得意なゲーム会社に面接に行った際は、学生時代に作ったシューティングゲームの話をアピールしていましたね。
反応は上々でした。そのおかげか、内定を貰えました。
なので、ゲーム会社の特徴に合わせて、ポートフォリオの中身を入れ替えるとかも戦略として良いと思います。
学生時代にポートフォリオを充実させておこう
ポートフォリオは、最終面接の時まで参考として見られるものです。
なので、学生時代にできるだけ作品を用意しておいた方が差をつけやすいと思います。
例えば、こんな感じですね。
ゲームプランナー志望の場合:企画書等を用意する
プログラマー志望の場合:アプリ/ゲーム等を用意する
デザイナー志望の場合:イラスト/モデル/モーション/エフェクト等を用意する
サウンド志望の場合:各種サウンドを用意する
こうした制作は、正直しんどいですよね。
でも、コツコツとやっていくしかないので、亀のように少しずつでも前進していきましょう。
尚、ゲーム業界にて就職活動をする前に知っておいて欲しいことをまとめた書籍を作ったので、学生の方はぜひ見てください。