概要:現役ゲームプランナーの実体験から「ゲーム業界に就職するのに必要なスキル」について紹介!
プロフィール:わたなべ りょう
▼略歴
・明治大学政治経済学部卒
・株式会社カプコンに4年半勤務
・ゲームプランナー/アクションプランナー
・フリーランスとして独立
・特技は「テコンドー」「カポエイラ」
▼制作実績
・モンスターハンター ライズ
・モンスターハンター エクスプロア
・小説「LANCASTER《ランカスター》」
ゲーム業界に就職するのに必要なスキル
本質は、3つです。
①ゲーム開発に役立つスキル
②チーム作業に伴うコミュニケーションスキル
③ゲームを開発するための提案スキル
収斂すると、この3つになると思います。
1個ずつ解説します。
ゲーム業界に必要なスキルは「開発スキル」←最重要
ぶっちゃけ、イチバン評価しやすいのは「ゲーム開発に役立つスキルを持っていること」だと思います。
例えば、こんな感じです。
ゲーム業界を目指すのであれば、開発スキルをアピールした方が評価されやすいと思います。例えば、こんな感じのスキルですね。
— わたなべ りょう@GamePlanner (@Studio_Creeat) July 20, 2021
・ゲームを作ることができる
・イラストを描くことができる
・シナリオを書くことができる
・サウンドを作ることができる
実績も一緒に提示できれば、更にグッドです。
ゲーム業界を目指すのであれば、開発スキルをアピールした方が評価されやすいと思います。例えば、こんな感じのスキルですね。
・ゲームを作ることができる
・イラストを描くことができる
・シナリオを書くことができる
・サウンドを作ることができる
実績も一緒に提示できれば、更にグッドです。
とはいえ、ひとりで全部できる必要はない
1点で十分です。
下記いずれかのスキルを持っていれば、OKです。
・企画/仕様設計
・プログラミング
・イラスト
・モデリング
・エフェクト
・モーション
・サウンド
ぶっちゃけ、制作物を見れば、ある程度のスキルは分かる
例えば、ゲームプランナーの立場から言えば、企画書を見れば、ある程度の実力は判断できます。
チェックするところとしては、ざっくりこんな感じです。
・ゲームの目的は何か
・目的と手段が嚙み合っているか
・どういった情報の見せ方をしているか
多少、甘いところがあっても、基本的には大目に見られるはずです。
でも、「明らかに勉強していないな……」とかだと、普通に落とされます。
ゲームプランナー志望であれば、とりあえず1冊くらいはゲームの企画の立て方に関する本を読んでおいた方が良いですね。
本なら『ゲームプランナー入門』 を読んでおけばOKです。
開発スキルを身に付けるなら専門学校が有利
ぶっちゃけ、大学だと専門的にゲーム開発を学ぶのは難しいです。
実際、自分の場合、けっこう苦労しながら独学しました。
勉強するなら、自分が勉強したい専門のカリキュラムがある学校に行った方が良いですね。
学校を選ぶ際は、アミューズメントメディア総合学院 とか有名な専門学校ならOKです。就職実績が豊富なので。
ゲーム業界に就職するならコミュニケーションスキルは必要
コミュニケーションスキルって言うと、なんだかフワっとしていますよね。
自分も学生の頃はよく分かっていませんでした。
ゲーム制作の現場にて働いて思ったのは、コミュニケーションスキルは以下の2点に集約できると思います。
・相手の問いに明確に答える
・共有しておかなければいけないことを共有する
こんな感じですね。
ちょっと一個ずつ解説します。
相手の問いに明確に答えるとは?
聞かれたことに答えを返すだけです。
イメージとしては、キャッチボールです。
例えば、こんな感じです。
A「新モンスターの企画書っていつ頃にできそう?」
B「来週ぐらいですね」
一見すると、簡単なやり取りに見えますよね。
でも、新卒の就職面接などでは、案外できていない人が多い印象です。
コツとしては、まず聞かれたことに答えるでOKです。
面接のテクニックとしても使えるので、ぜひ活用してみてください。
共有しておかなければいけないことを共有するとは?
例えば、ゲーム開発の現場で言えば、こんな感じです。
- 企画書を作る→プログラムとモーションとモデルとエフェクトとサウンドが必要になりそうだから声を掛けておく
- 実装したところメモリの負荷が重いことが分かった→プログラムとモデルとエフェクトに相談
大体こんな感じですね。
共有しておくべき情報とそうではない情報を分けて、必要があれば、関係者に声を掛ける感じです。
とはいえ、この辺の感覚は、実際にゲーム会社に就職してみないと身に付かないと思うので、学生の内は特に心配する必要はないかと思います。
ゲーム業界に就職するなら提案スキルも必要
例えば、こんな感じです。
ゲーム業界で働いていると、提案スキルも大事だなと思います。Aっていう案だけ持って行っても、選択肢がなく、比較しようがないので、「う~ん」っていう場面が多いかなと。
— わたなべ りょう@GamePlanner (@Studio_Creeat) July 20, 2021
「A、B、Cがあります。どれが良さそうでしょうか?個人的にはAがオススメです」とか選択肢があると話が進みやすいですね。
ゲーム業界で働いていると、提案スキルも大事だなと思います。Aっていう案だけ持って行っても、選択肢がなく、比較しようがないので、「う~ん」っていう場面が多いかなと。
「A、B、Cがあります。どれが良さそうでしょうか?個人的にはAがオススメです」とか選択肢があると話が進みやすいですね。
ゲームプランナーは、結構この手法を使いますね。
デザイナーの方とかもよくしている印象です。
デザインチェックを依頼する際、色々なデザイン案を用意しておく感じです。
簡単に提案スキルを身につける方法
提案スキルを身につける簡単な方法は「A、B、Cの三択から1案を選んで貰う」です。
なぜなら、比較・検討することができるためです。
心理学では、選択肢の中から選んだ場合、人は納得しやすくなるという心理が働きます。
提案スキルは面接の場でも使える
例えば、こんな感じです。
■イラストレーター志望の場合
「武具のデザイン」「モンスターデザイン」「キャラデザ」などのイラストを用意したうえで、「武具やモンスターも書けますが、中でもキャラデザが得意です」と希望を言った方が意見が通りやすいと思います。
「キャラデザが好きなので、キャラデザをしたいです」だと、「キャラデザしかできないのかな……」と思われてしまうかもです。
基本的には、提案をする際は幾つかの選択肢を用意したうえで、自分の希望を言った方が意見は通りやすいと思います。
ゲーム業界に就職するのにこの3つのスキルはマジで必要だと思う
今回の内容は、わりと本質に近いかなと思っています。
実際にゲームの制作現場に立って感じていたことをまとめたので、そこまで大きなズレはないと思っています。
少なくとも、いちゲーム開発者としては、重要だと思っている要素になります。
最後にもう一回まとめ。本質は3つです
①ゲーム開発に役立つスキル
②チーム作業に伴うコミュニケーションスキル
③ゲームを開発するための提案スキル
この三つの点について十分にアピールできれば、ゲーム会社にけっこう就職しやすくなると思います。
今回は、こんな感じで終わりたいと思います。
尚、ゲーム業界にて就職活動をする前に知っておいて欲しいことをまとめた書籍を作ったので、学生の方はぜひ見てください。