概要:現役ゲームプランナーの視点から「ゲームにおけるアスペクト比」について紹介!
プロフィール:わたなべ りょう
▼略歴
・明治大学政治経済学部卒
・株式会社カプコンに4年半勤務
・ゲームプランナー/アクションプランナー
・フリーランスとして独立
・特技は「テコンドー」「カポエイラ」
▼制作実績
・モンスターハンター ライズ
・モンスターハンター エクスプロア
・小説「LANCASTER《ランカスター》」
ゲームにおけるアスペクト比とは
ゲームのアスペクト比とは、簡単に言えば、ゲーム内における映像の縦横比のことです。昔はスタンダード(4:3)が多かったけれど、最近の家庭用ゲームは基本的にワイド(16:9)になっているはずです(PS4/Switch等)。ただ、スマホゲームは、端末ごとに画面のサイズが異なる感じですね。
— わたなべ りょう@GamePlanner (@Studio_Creeat) September 1, 2021
ゲームのアスペクト比とは、簡単に言えば、ゲーム内における映像の縦横比のことです。昔はスタンダード(4:3)が多かったけれど、最近の家庭用ゲームは基本的にワイド(16:9)になっているはずです(PS4/Switch等)。ただ、スマホゲームは、端末ごとに画面のサイズが異なる感じですね。
ゲームのアスペクト比は基本2種類
具体的には、以下の通りです。
・ワイド(16:9) 例.PS4、PS5、ニンテンドースイッチ
・スタンダード(4:3) 例.SFC、ニンテンドー64
ザックリこんな感じですね。
昔のアナログゲームは、画面が小さいブラウン管のテレビしかなかったため、スタンダード(4:3)が一般的でした。
しかし、画面が大きい液晶テレビ/ゲーミングモニターが出てくると、ワイド(16:9)が主流となりました。
アスペクト比16:9と4:3は何が違うの?
結論から言えば、画面の見え方が異なる感じです。
具体的には、以下の通りです。
見てもらって分かると思います。
16:9の画像の方が見える範囲が広がっていますよね。
最近の家庭用ゲームは、基本的にはワイド(16:9)基準にて作られている感じです。
ゲームによっては「設定」からアスペクト比を変えられる
例えば、最近のゲームで言えば、『Apex Legends』です。
■Apex Legendsとは
引用元:Apex Legends
本ゲームでは、画面設定から「縦横比16:9」だけではなく「縦横比16:10」も選べるようになっている感じです。
画面が横に広くなるので、見える範囲が広がるといった具合です。
FPSのようにシビアな対人ゲームでは、ユーザーの嗜好に合わせてアスペクト比を変更できるようにしていることもあります。
Ipad/iphone/android スマホのアスペクト比は様々
例えば、以下の通りです。
・Galaxy S10 SC-03L アスペクト比19:9
・Google Pixel 4 アスペクト比19.5:9
・iPhone 7 Plus アスペクト比16:9
・iPhone SE アスペクト比7.1:4
・iPhone 4S アスペクト比3:2
見てもらって分かると思います。
端末によってアスペクト比はバラバラですよね。
縦に長い端末もあれば、横に長い端末もあるといった感じです。
スマホゲームを開発する際はアスペクト比に注意する
例えば、16:9(ワイド)基準にて作った場合、アスペクト比16:10のスマホ画面では一部画面が見切れてしまうといった具合です。
そこで黒帯です。
黒帯というのは、スマホゲームの端に出てくる黒い帯のことです。
黒帯があることで、いかなるアスペクト比でも「見切れ」が生じないようにしている感じです。
もちろん、ほかにも方法はあるけれど、スマホゲームの開発はアスペクト比も気にかけなければいけません。
ゲームにおけるアスペクト比の意味
最後にもう一度まとめておきますね。
・アスペクト比=ゲーム内における映像の縦横比のことです
・ゲームにおける基本的なアスペクト比は2種類
・ワイド(16:9)(PS4、PS5、ニンテンドースイッチ)
・スタンダード(4:3)(SFC、ニンテンドー64)
・スマホはアスペクト比が様々
・スマホゲームは複数のアスペクト比に対応できるように作る必要あり
ゲームにおけるアスペクト比の基本知識としては、これくらいあればイイと思いますよ。
ゲーム開発に興味がある人へ
これからゲームを作ろうと思っている方は、Unity2020入門もしくはUnreal Engine 4で極めるゲーム開発を読んでおくとイイと思います。
開発現場では、基本的に「Unity」もしくは「Unreal」と呼ばれるゲームエンジンを使っているので、勉強しておくと役に立ちますよ。