概要:現役ゲームプランナーの視点から「アクションゲームにおける回避とガードの役割」について紹介!
プロフィール:わたなべ りょう
▼略歴
・明治大学政治経済学部卒
・株式会社カプコンに4年半勤務
・ゲームプランナー/アクションプランナー
・フリーランスとして独立
・特技は「テコンドー」「カポエイラ」
▼制作実績
・モンスターハンター ライズ
・モンスターハンター エクスプロア
・小説「LANCASTER《ランカスター》」
アクションゲームにおける回避とガードの違い
具体的には、以下の通りです。
回避の役割
・リソースを消費せずにやり過ごせる(スタミナ、耐久値etc)
・ガード硬直が生じない
・移動値がある
・タイミングの見極めが難しい
・失敗するとダメージを受けてしまう
ガードの役割
・比較的安全に攻撃を防げる
・基本的にタイミングの見極めは不要
・ガードする度にリソースが減る(スタミナ、耐久値等)
・ガード硬直が生じる
・移動値がない
回避とガードの使い分けを求められるゲームは難易度が高め
例えば、以下の通りです。
引用元:Nintendo 公式チャンネル
動画0:58~1:40を見てください。
回避とガードの使い分けがされていますね。
『ダークソウル』は、スタミナと呼ばれるリソース管理が重要になります。
スタミナは、ガードする度に減ります。
スタミナが0になると、強制的にガードが解除されてしまい、隙を晒してしまいます。
だから、ずっとガードしている訳にはいきませんね。
強い攻撃になればなるほど、ガードした際のスタミナ消費量も上がります。
つまり、リソースを管理しながら使い分けしなければいけないゲームデザインになっていることが分かります。
もし、ライトゲーマーを対象とするゲームデザインにするのであれば、基本的にガードと回避の出し分けは不要ですね。
状況に応じて使い分けるというのは、アクションの難度が上がるからです。
マリオにはガードアクションはない
マリオと言えば、子供でも遊べるゲームですね。
シンプルなジャンプアクションゲームだからです。
もしマリオにガードアクションを入れた場合、求められるアクションの難度は高くなると思います。
なぜなら、状況に応じて出し分けする必要が出てくるからですね。
「この時は回避」「この時はガード」といった判断は、アクションゲームの難易度を上げるものになってしまいます。
ゲーム開発に興味がある人へ
これからゲームを作ろうと思っている方は、Unity2020入門もしくはUnreal Engine 4で極めるゲーム開発を読んでおくとイイと思います。
開発現場では、基本的に「Unity」もしくは「Unreal」と呼ばれるゲームエンジンを使っているので、勉強しておくと役に立ちますよ。
今回はこんな感じで終わりたいと思います。