概要:現役ゲームプランナーの視点から「魅力的なRPGゲームに必要な要素」について紹介!
プロフィール:わたなべ りょう
▼略歴
・明治大学政治経済学部卒
・株式会社カプコンに4年半勤務
・ゲームプランナー/アクションプランナー
・フリーランスとして独立
・特技は「テコンドー」「カポエイラ」
▼制作実績
・モンスターハンター ライズ
・モンスターハンター エクスプロア
・小説「LANCASTER《ランカスター》」
魅力的なRPGゲームに必要な要素は3つ
RPGゲームのおもしろさは、大まかに3つの要素に分解できるかなと思います。
— わたなべ りょう@GamePlanner (@Studio_Creeat) September 23, 2021
・成長要素(Lv、パラメーター、熟練度)
・リソース管理(アイテム、MP)
・戦略(どう立ち回ってどう倒すか)
基本サイクルは、こんな感じだと思います。
RPGゲームのおもしろさは、大まかに3つの要素に分解できるかなと思います。
・成長要素(Lv、パラメーター、熟練度)
・リソース管理(アイテム、MP)
・戦略(どう立ち回ってどう倒すか)
基本サイクルは、こんな感じだと思います。
ちょっと1個ずつ解説しますね。
RPGゲームの魅力① 成長要素
具体例としては、以下の通りです。
・経験値を獲得してLvを上げていく
・一つの武器を使えば使うほど習熟度が上がっていく
・どのステータスにポイントを割り振るか決められる
・新しい技を習得する
上記要素は、RPGゲームにてよく見られる成長要素ですね。
なぜ成長要素が面白いのか?
成長⇒更なる強敵⇒成長⇒更なる強敵というゲームデザインになっているからです。
強敵を倒せば、そのぶん大きい経験値が入ります。
大きい経験値が入れば、そのぶん成長させることができます。
成長要素が面白いのは、次の壁が高いからとも言えます。
もし簡単に敵を倒せてしまえれば、成長させる必要はないので。
RPGゲームの魅力② リソース管理
具体的には、以下の通りです。
・残り僅かな薬草で洞窟を抜けなければいけない
・武具屋の武具の値段が高いので慎重に購入しないといけない
・MPが0になると魔法を使えなくなるので使い所の見極めが必要
リソース管理とは、こんな感じですね。
難しくて歯ごたえがあるRPGゲームになるほど、リソース管理がシビアになっていきます。
リソース管理はなぜ面白いのか?
駆け引きが生まれるからですね。
例えば、洞窟に出てくる厄介な敵を倒すのにバンバン魔法を使ってしまえば、ボス戦の際にMPがない状況になってしまいます。
一方、MPを節約し過ぎると、ボスの所に行く前にメンバーの誰かが死んでしまうかもしれません。
限られたリソースの中でやり繰りするからこそ、駆け引きが生まれるわけです。
リソースがジャブジャブにあったら、駆け引きはないので。
RPGゲームの魅力③ 戦略
RPGのバトルが面白いのは、駆け引きがあるからですね。
例えば、以下の通りです。
・どの敵から先に倒すか
・どういう立ち回りで倒すか
・誰がどういう役割なのか
例えば、ボス戦の際に左右に強敵がいるとします。
回復系のモンスターと全体攻撃系のモンスターです。
先にどっちを倒すかで、戦況は大きく変わってくるはずです。
どういう立ち回りで倒すのか?
- 味方にバフを掛けて敵にデバフを掛けて倒しにいくのか
- 全体魔法を連発して全体的にダメージを与えるのか
- ひとりを狙い撃ちして総攻撃するのか
- 常に回復を意識して死ににくい立ち回りにするのか
立ち回り一つでまた戦況は変わってくるはずです。
誰がどういう役割なのか
- 回復役なのか
- 攻撃役なのか
- 補助役なのか
- タンク役なのか
役割を分けないと、強敵には勝てないはずです。
最後はレベルデザインが決める
最後にもう一度まとめておきますね。
RPGゲームの面白さは、次の3つに分解できると思います。
- 成長要素
- リソース管理
- 戦略
これらの要素は、RPGゲームに広く見られる基本サイクルだと思います。
でも、最終的に面白さに差が出るのはレベルデザインです。
成長して苦戦することがなくなってしまったり、リソースがジャブジャブになってしまったりすると、歯ごたえはなくなってしまいます。
だから、ゲームプランナー側にてよく調整する必要があるわけです。
ゲーム開発に興味がある人へ
これからゲームを作ろうと思っている方は、Unity2020入門もしくはUnreal Engine 4で極めるゲーム開発を読んでおくとイイと思います。
開発現場では、基本的に「Unity」もしくは「Unreal」と呼ばれるゲームエンジンを使っているので、勉強しておくと役に立ちますよ。
今回はこんな感じで終わりたいと思います。