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オシャレで美しいカッコいい小説の書き出し10選

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オシャレで美しいカッコいい小説の書き出し10選

概要:オシャレでカッコイイ小説の書き出しについて一挙紹介!

 

 

川端康成『雪国』

 

国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。

 

暗いトンネルを抜けて辺り一面に白い雪が降り積もっている様子が想起できて、オシャレな一文だと思います。

 

明暗のコントラストが好きです。

 

 

 

 

 

夏目漱石『吾輩は猫である』

 

吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓(とん)と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。

 

よく分からない一文から始まっているせいで、興味がひかれます。

 

 

小林多喜二『蟹工船』

 

「おい地獄さ行えぐんだで!」二人はデッキの手すりに寄りかかって、蝸牛が背のびをしたように延びて、海を抱かかえ込んでいる函館の街を見ていた。

 

冒頭の一文のインパクトが凄くて好きです。

 

 

舞城王太郎『阿修羅ガール』

 

減るもんじゃねーだろと言われたのでとりあえずやってみたらちゃんと減った。私の自尊心。返せ。とか言ってももちろん佐野は返してくれないし、自尊心はそもそも返してもらうもんじゃなくて取り戻すもんだし、そもそも別に好きじゃない相手とやるのはどんなふうであっても間違いなんだろう。佐野なんて私にとっては何でもない奴だったのに。

 

勢いと語感が良くて好きです。

 

歌詞にもできそうなテンポ感ですね。

 

 

 

伊坂幸太郎『重力ピエロ』

 

春が二階から落ちてきた。私がそう言うと、聞いた相手は大抵、嫌な顔をする。

 

「春が落ちてくる」って言い回しは、なかなかできないオシャレな言い回しだと思います。

 

 

ウィリアム・アイリッシュ『幻の女』

 

夜は若く、彼も若かった。だが、夜の空気は甘いのに、彼の気分は苦かった。

 

幻想的な夜の雰囲気とは対照的な主人公の心情が描かれていて好きですね。

 

 

伊坂幸太郎『陽気なギャングが地球を回す』

 

二人組の銀行強盗はあまり好ましくない。二人で顔を突き合わせていれば、いずれどちらかが癇癪を起こすに決まっている。縁起も悪い。たとえば、ブッチとサンダンスは銃を持った保安官たちに包囲されたし、トムとジェリーは仲が良くても喧嘩する。

 

冒頭から既にドラマが始まっている感じが好きです。

 

 

 

梶井基次郎『檸檬』

 

えたいの知れない不吉な塊が私の心を始終おさえつけていた。焦躁と言おうか、嫌悪と言おうか――酒を飲んだあとにふつかよいがあるように、酒を毎日飲んでいるとふつかよいに相当した時期がやって来る。それが来たのだ。

 

えたいの知れない不吉な塊っていう名状しがたい感情から始まっているせいで、続きが気になる所が好きです。

 

 

谷川 流『涼宮ハルヒの憂鬱』

 

サンタクロースをいつまで信じていたかなんてことはたわいもない世間話にもならないくらいのどうでもいい話だが、それでも、俺がいつまでサンタなどという想像上の赤服じーさんを信じていたかと言うと、これは確信を持って言えるが、最初から信じてなどいなかった。

 

めんどくさそうな主人公の性格が表れている一文で好きです。

 

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フランソワーズ サガン『悲しみよ こんにちは』

 

ものうさと甘さが胸から離れないこの見知らぬ感情に、悲しみという重々しくも美しい名前をつけるのを、わたしはためらう。

 

思春期っぽいセンチメンタルな感情が表れていて好きです。

 

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