概要:「秀逸で印象的なファンタジー小説の書き出し」について一挙紹介!
宮部みゆき 『ブレイブ・ストーリー』
汝は選ばれた。道を踏み誤ることなかれ。最初はそんなこと、誰も信じていなかった。少しも信じていなかった。噂はいつだってそういうものだ。
これから何かが始まりそうでワクワクします。
エミリー・ロッダ『デルトラ・クエスト』
深夜のデルトラ城。貴族たちが大広間めがけて、波のようにおしよせていく。
冒頭から事件の予感がしてワクワクします。
クリストファー・パオリーニ『エラゴン 遺志を継ぐ者』
夜の闇をつらぬいて風がうなりをあげる。世の異変のにおいを運んでくる風だった。
”世の異変のにおいを運んでくる風”という一文が物騒な感じがして心おどります。
上橋 菜穂子『精霊の守り人』
バルサが鳥影橋を渡っていたとき、皇族の行列が、ちょうど一本上流の山影橋にさしかかっていたことが、バルサの運命を変えた。
緊張感あるシーンから始まっているので続きが気になります。
伊藤 計劃『屍者の帝国』
まず、わたしの仕事から説明せねばなるまい。必要なのは、何をおいてもまず、屍体だ。
ちょっと不気味だけど興味を引く一文から始まっています。
アンドレイ・サプコフスキ『ウィッチャーI エルフの血脈』
街は燃えていた。濠と近くの高台に通じる狭い路地は煙と火の粉を吐き、密集する藁葺き屋根の家屋を炎がむさぼり、城壁をなめつくそうとしていた。
冒頭から血生臭い感じが漂っていて、ダークな雰囲気が出ていてイイです。
ジュール ヴェルヌ 『海底二万里(上) 』
紀元一八六六年にはある奇妙な出来事が起こった。わけのわからない、説明しようのない現象だったので、いまでもだれひとり忘れていないにちがいない。
どんな出来事だったのか気にならざるをえない一文です。
✅関連記事
小説・シナリオに興味がある方へ
小説における基本的な文章の書き方について興味がある方には下記書籍がオススメです。