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【名文】情景描写が上手くて美しい小説の書き出し5選

【名文】情景描写が上手くて美しい小説の書き出し5選

概要:「情景描写が上手くて美しい小説」について一挙紹介!

 

 

 

 

川端 康成『雪国』

 

国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。信号所に汽車が止まった。向側の座席から娘が立って来て、島村の前のガラス窓を落した。雪の冷気が流れこんだ。

 

情景がありありと想起できてイメージしやすくて好きですね。

 

明暗のコントラストも感じられて上手いなと。

 

 

 

 

 

誉田 哲也『ストロベリーナイト』

 

世界を灰色に染める、腐った雨が降っていた。いや。実際には目の前を通り過ぎ、わだちの泥水を跳ね上げたタクシーが緑色だったことや、路地から出てきた小学生の笠が鮮やかなオレンジだったこと、そのランドセルが赤かったことは、目で見て分かってはいる。

 

雨の見え方と実際の風景を対照的に描くことで、晴れない心情を描いているところが好きですね。

 

 

 

 

長野 まゆみ『銀木犀』

 

寝台を抜け出した燈水は、月に煌く真夜中の舗道をひとり歩いていた。鉛色の敷石はひそやかな寝息と、堪えきれない溜め息を漏らす闇の中へ伸びている。

 

詩的な綺麗な文章ですね。

 

「月に煌く真夜中の舗道」「鉛色の敷石はひそやかな寝息」といった情景はありありと想像できます。

 

まるで歌詞のような美しさだと思います。

 

 

 

 

 

 

川端 康成『伊豆の踊子』

 

道がつづら折りになって、いよいよ天城峠に近づいたと思う頃、雨脚が杉の密林を白く染めながら、すさまじい早さで麓から私を追って来た。

 

また川端康成です。

 

やっぱり情景描写が美しい作家だなと思います。

 

ザーと雨が降って白くなっている様子がよく分かります。

 

 

 

 

 

 

三田 誠広『僕って何』

 

びっしりと蔦が絡みついた図書館の壁に沿って、一日じゅう陽の当たらない湿っぽい日かげの帯が続いている。

 

コレも好きですね。

 

「びっしりと蔦が絡みついた図書館の壁」「湿っぽい日かげの帯」……

 

鬱屈とした様子がありありと想起できてイイですね。

 

 

 

 

 

 

小説にて情景描写が思い浮かばない方へ

 

「情景描写が苦手……」「イマイチ思い浮かばない……」という方は、この辞典があると便利ですよ。

 

「雨」「雪」「晴天」などカテゴリ別に情景描写として使える単語がまとめられているので、けっこう参考になる感じですね。