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中世ダークファンタジー剣戟譚『LANCASTER《ランカスター》』連載中 © 2019 エンタメスタジオCre-eat

ブログ小説『LANCASTER《ランカスター》』:第3話 旅立ちⅠ《王都出立篇》

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朝霧は、篝火に照らされた薄暗くカビ臭い石造りの階段を上りながら、先導する小さな少女の背を不思議に思いながら見つめた。

歳はいくつぐらいなのだろうか、見た感じは17~18歳といった感じだが。

一番不思議なのは、一体どこで自分の存在を知り、なぜ自分に声を掛けたかだ。

それに彼女に従うとは言ったけれど、これからどこに向かって何をするのだろうか。

亜麻色の髪を揺らす少女の背を追いながら、

「マルグリッドは、なぜ俺に声を掛けたんだ」

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ブログ小説『LANCASTER《ランカスター》』:第2話 邂逅【王都出立篇】

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男は夢を見た。過去の出来事が走馬灯のように流れた。

男は、広大な土地と緑豊かな大自然の中で牧畜業を営む心優しい祖父母の下で育った。

本当の両親は、無責任な事だが、赤子の時分の男を父方の祖父母に預けると、男が生まれて早々に離散した。その後、両親が家に戻ってくる事はなかったけれど、それでも気立てがよい祖父母が本当の両親のように育ててくれたので、男が寂しいと思ったりする事は決してなかった。

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ブログ小説『LANCASTER《ランカスター》』:第1話 絶望の始まり【王都出立篇】

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老婆がいなくなった後、男は、しばらくいつになく難しい顔をしながら宛もなく歩を進めた。

その間、顎の下に手をずっと置いていた。それが何かを考える時の彼のいつもの癖だった。

男には、どうにも老婆の言葉が気掛かりで仕方なかったのだ。

百年に渡る戦争、王位、"しるし"を持つ者…………それらがいったい何を意味するのだろうか、と。その中でも、男がとりわけ気になったのは、イングランド、フランスという言葉だった。

その口ぶりは、まるでこの場所がそうであるかのような、そんな口ぶりに男には思えた。そのため、男の脳内には、先程からある一つの現実離れした考えが浮かんでいた。

「ここは、まさか、ヨーロッパなのか……?」

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ブログ小説『LANCASTER《ランカスター》』:第0話 目覚めたら百年戦争の地にて

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この地では、死がまるで日常のようだった。

「こ、ここは一体どこだ……」

男は、眼前に広がるおぞましい惨状を見て、ただ呆然と立ち尽くした。

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目の前には、血の海が広がっていた。

見覚えのない山野には、西洋鎧を着た兵の骸が山のように積み上がり、辺りには、首や千切れた手足、腐乱した臓物が無残に散らばり、その悪臭はまさに壮絶の一語に尽きた。

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ブログ小説:中世ダークファンタジー剣戟譚『LANCASTER』連載開始!

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▼あらすじ

ある日、現代からタイムスリップした一人の男。目が覚めると、そこは中世暗黒時代、百年戦争の地だった。

生きて再び現代に戻る条件はただ一つ。

あらゆる願いを叶える《奇蹟の円環》を手に入れる事ーー

生死を賭した中世ダークファンタジー剣戟譚、開幕!!

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