概要:『中世ヨーロッパの靴・履物』について一挙紹介!
庶民の靴はもっぱら革靴だった
中世ヨーロッパの庶民の履物としては、しばしば、革靴が使用されていました。
しかし、革靴と言っても、現代の革靴のような形ではありませんでした。
当時の革靴は、ソール(底)部分に厚い革が敷かれていました。
また、皮の端に開けられた小さな穴から組紐が通されていました。
靴を履いたり脱いだりする際は、組紐を縛ったり緩めたりして履いていました。
尚、とりわけ貧しい者については、裸足だったようです。
靴の材料は牛革・鹿革・狼革など
中世ヨーロッパの革靴の材料としては、牛革・鹿革・狼革などの動物の革などの硬い革が使用されていたようです。
羊などの革は、あまり好まれなかったようです。
なぜなら、柔らかいためです。
履物として使用するため、そこそこ強度がある革が好まれたようです。
貴族の靴は尖っていた(プーレーヌという靴)
貴族の靴は、庶民の革靴とは違って、見た目が華やかになっていました。
貴族は、プーレーヌと呼ばれる先が尖った革靴を好んで履いていました。
プーレーヌの先には、高価なクジラのヒゲが使用されていました。
先を尖らせて目立たせることは、富裕層にとってのステータスだったようです。
靴に無駄づかいをできるほどの経済力があるという顕示だったのでしょう。
尚、16世紀頃になると、背を高く見せるために、ヒールが好まれて履かれるようになりました。
まとめ
- 庶民の靴はもっぱら革靴だった
- 靴の材料は牛革・鹿革・狼革など
- 貴族の靴は尖っていた(プーレーヌという靴)
✅関連記事
尚、中世ヨーロッパを舞台とした作品を書きたい方は、以下1冊があると便利だと思います。