概要:中世ヨーロッパの治安について紹介!
- ストーリーで学べる中世ヨーロッパ:山賊・野盗 篇
- 【中世ヨーロッパ】外には危険がいっぱい。野盗、山賊、狼
- 【中世ヨーロッパ】アニメ漫画だと野盗・山賊は弱く見えるけど実際は結構こわい
- 【中世ヨーロッパ】都市の治安はそこまで悪い訳ではなかった
- ストーリーで学べる中世ヨーロッパ:山賊・野盗 篇 -完-
- 創作に役立つ中世ヨーロッパ知識
ストーリーで学べる中世ヨーロッパ:山賊・野盗 篇
ストーリーで学べる中世ヨーロッパとは
あなたは、ある日、現代から中世ヨーロッパにタイムスリップしてしまう。
あなたの目的は、再び現代に帰ること。
あなたは、知識を身に付けながら過酷な中世ヨーロッパを生き抜く決心をする。
此処は、中世ヨーロッパ。
あなたは、暗い森の中を彷徨っている。
まるで光の見えないブラックホールのような夜の闇に、あなたは恐怖する。
尚、「ストーリーで学べる中世ヨーロッパ」シリーズについて最初から読みたい方は、以下記事を読んでみてください。
【中世ヨーロッパ】外には危険がいっぱい。野盗、山賊、狼
中世ヨーロッパの治安は、イメージ通り、あまり良いものではなかったようです。
都市から離れた山野などには、略奪行為を働く山賊・野盗・強盗騎士たちがいました。
彼らは、道ゆく商人旅人を襲ったりして、生計を立てていました。
しかし、恐ろしいのは、野盗たちだけではありません。
夜になれば、狼も出てきます。
中世ヨーロッパでは、狼による被害がしばしば報告されました。
狼による有名な事件としては、18世紀のフランス・ジェヴォーダン地方にて起こった"ジェヴォーダンの獣事件"があります。
ジェヴォーダンの獣事件では、狼に似た動物によって、数百人近い人間が襲われたとされています。
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ストーリーサイド
あなたは、微かな月の光を頼りに、薄暗い小高い森の奥へ奥へ進んで行く。
まもなく開けた場所に出たあなたは、眼下にまばらに光る幾つかの点を見つける。
どうやら町らしい。あなたは、ホッと安堵する。
しかし、残念。あなたは、死にました。
森の中には、狼が沢山いるのです。
無警戒なあなたは、狼の群れに死体を晒すハメになりました。
だが、安心して欲しい。
あなたは、現代に帰るまでは、何度だってやり直せる特殊な力がある。
あなたは、もう一度、村を目指して進む。
【中世ヨーロッパ】アニメ漫画だと野盗・山賊は弱く見えるけど実際は結構こわい
野盗・山賊は、元々、傭兵だった者たちがほとんどだったようです。
中世後期には、傭兵の需要が高まりました。
裕福な貴族または領主は、傭兵に給金を支払い雇入れることで、地方都市間等の争いごとを解決していました。
しかし、戦争が終われば、傭兵は不要になるので、解雇されることになります。
こうして、無職となった傭兵は、略奪行為等によって生計を立てることにある訳です。
いわゆる野盗・山賊です。
野盗・山賊とはいえ、元傭兵のため、武器は持っているし、馬に乗れる者もいるし、戦い慣れているので、実際にはけっこう厄介な存在だったようです。
【中世ヨーロッパ】都市の治安はそこまで悪い訳ではなかった
中世ヨーロッパの都市には、自警団と呼ばれる自治組織がいました。
今で言えば、町内会みたいな感じでしょうか。
町内会の若い連中が武装して、見回るみたいな感じです。
もちろん、自警団なので、給与等がある訳ではなかったみたいです。
尚、有力な領主等であれば、自前で衛兵または騎士を囲い込んでいる所もあったみたいです。
そのため、さすがに野盗たちも簡単に手を出せませんでした。
一方、自警団さえ持たない農村は、盗賊に襲われることもありました。
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ストーリーサイド
あなたは、遂に村の前まで辿り着きました。
しかし、残念。
村は、盗賊によって焼き討ちに遭っていました。
だが、人の心配をしている場合ではない。
あなたは、盗賊に見つかりました。
斬り殺されようとするあなたの前に、一人の女騎士が現れる。
マルグリッド・オブ・ランカスター
苦しむ民あれば立とう。貪る惡あれば斬ろう。不正あれば王さえ正そうッ――!!
気が付けば、盗賊の死体が積み上がっていた。
どうやら、あなたは命拾いしたらしい。
あなたは、マルグリッド・オブ・ランカスターと名乗る女騎士と出会った。
ストーリーで学べる中世ヨーロッパ:山賊・野盗 篇 -完-
果たして、あなたは本当に再び現代に帰ることができるのだろうか。
あなたは、ひとまず、マルグリッド・オブ・ランカスターと名乗る騎士に付いて行くことにした。
次話:夜はこうして更けていく
尚、中世ヨーロッパを舞台とした作品を書きたい方は、以下1冊があると便利だと思います。