概要:現役ゲームプランナーの視点から「アクションゲームの魅力」について紹介!
プロフィール:わたなべ りょう
▼略歴
・明治大学政治経済学部卒
・株式会社カプコンに4年半勤務
・ゲームプランナー/アクションプランナー
・フリーランスとして独立
・特技は「テコンドー」「カポエイラ」
▼制作実績
・モンスターハンター ライズ
・モンスターハンター エクスプロア
・小説「LANCASTER《ランカスター》」
アクションゲームの魅力とは
実際にアクションゲームを開発しているゲームプランナーの立場から言えば、次の三要素が重要だと思っています。
①:駆け引き
②:リアクション
③:発見と上達
ちょっと1個ずつ解説しますね。
アクションゲームは「駆け引き」があるから面白い
具体的には、以下の通りです。
アクションゲームの駆け引きとは、すなわち、読み合いだと思っています。もっと簡単に言えば、「状況」「出方」「時機」を見計らって適切に仕掛けることです。アクションゲームでは、その読み合いの答えが短時間でリアクションとして返ってくる所が面白さの一つだと考えています。
— わたなべ りょう@GamePlanner (@Studio_Creeat) August 16, 2021
アクションゲームの駆け引きとは、すなわち、読み合いだと思っています。もっと簡単に言えば、「状況」「出方」「時機」を見計らって適切に仕掛けることです。アクションゲームでは、その読み合いの答えが短時間でリアクションとして返ってくる所が面白さの一つだと考えています。
敵との戦いが面白いのは駆け引きがあるため
例えば、『モンハン』にてリオレウスと戦っている際、リオレウスが口から炎を吐こうとしているシーンを思い浮かべてください。
状況によって取れるアクションは、さまざまです。
①抜刀したまま移動する
②納刀してからダッシュする
③ガードする
④回避する
⑤当身技を使用する
あなたは、納刀してからダッシュをしました。
でも、残念……間に合わずに火球を受けてしまいました。
もし、あのとき回避をしていれば、上手く避けられたかもしれません。
この読み合いこそ、駆け引き
読みに失敗したから、ダメージというリアクションが返ってきました。
でも、読みに成功していれば、隙を晒している敵の懐に飛び込めたわけです。
この駆け引きがアクションゲームの面白さの一つだと考えています。
適切にリアクションを返すことで面白くなる
実は駆け引きに勝ったとしても、正しいリアクションが返ってこないと面白くないです。
例えば、『モンハン』にてリオレウスと戦っている際、大剣の溜めをしているシーンを思い浮かべてください。
①攻撃されそうなリスクを背負いながら最大まで溜める
②溜めレベル最大の攻撃を放つ
③ヒット&大ダメージ!
これって気持ちいいですよね。
なぜなら、「リスクを背負いながら最大まで溜める」というアクションに適切なリアクションを返しているからです。
もし、最大まで溜めてショボいダメージしか出なかったら、もう使わないと思います。
このように、アクションゲームでは「プレイヤーのアクションに対して適切なリアクションを返すことで面白くなる」と考えています。
「発見」と「上達」もアクションゲームの面白さ
発見とは、すなわち「気づき」です。
例えば、『バイオハザード』にて初めてゾンビと戦っているシーンを思い浮かべてください。
①ゾンビの身体に銃弾を撃つ
②何発も撃っているのに全然倒せない
③でも、頭に1発当てるだけで簡単に倒せた
発見とは、こんな感じですね。
もちろん、敵の弱点だけではなく、宝箱を見つけたりコンボを見つけたりすることも発見と言えます。
つまり、気づきです。ハッと気づいた時に快楽物質が出るので気持ちいいですね。
「気づき」は「上達」に繋がる
例えば、ゾンビの弱点を知らないまま適当に銃を撃っていて、死亡したとします。
でも、実際に戦って死ぬことで、ゾンビの倒し方を覚えていくはずです。
つまり、気づくことで前より上達していく感じですね。
アクションゲームでは、気づいて上達してもらうことで、面白くなると考えています。
アクションゲームの魅力をまとめる
最後にもう一度まとめておきますね。
現役アクションプランナーとして考えるアクションゲームの骨子は、以下の通りです。
①:駆け引き
②:リアクション
③:発見と上達
もちろん、アクションゲームの魅力はさまざまです。
美麗なグラフィック、カッコいいモーション、テンションが上がるサウンド等々……
とはいえ、やはり骨子は上記3要素になると考えています。
少なくとも、ゲームプランナー的には、ここら辺が重要な要素だと思っています。
アクションゲームを作りたい方へ
「アクションゲームを作ってみたいけど、どうすればいいのか分からない……」
とりあえず参考書を片手に実際に手を動かしてみるとイイですよ。
アクションゲームの入門書は、コレがあればOKです。
もし、参考書を見ても分からない場合は、TechAcademy 無料体験 で勉強するのもありですね。
ゲーム開発コースがあるので、基礎だけ教えてもらえば、参考書の理解も捗るかと思います。
今回はこんな感じで終わりたいと思います。