概要:現役ゲームプランナーの立場から「コンシューマーゲームとスマホゲームの作り方」について紹介!
プロフィール:わたなべ りょう
▼略歴
・明治大学政治経済学部卒
・株式会社カプコンに4年半勤務
・ゲームプランナー/アクションプランナー
・フリーランスとして独立
・特技は「テコンドー」「カポエイラ」
▼制作実績
・モンスターハンター ライズ
・モンスターハンター エクスプロア
・小説「LANCASTER《ランカスター》」
コンシューマーゲームとスマホゲームの作り方の違い
大手ゲーム会社にて「コンシューマーゲーム」と「スマホゲーム」どちらも開発してきた経験から言うと、コンシューマーゲームとスマホゲームの作り方には明確な違いがあると思います。
具体的な違いとしては、以下の通りです。
・リリースするまでの期間が異なる
・実装物の量が異なる
基本的には、家庭用ゲームの方がリリースするまでの期間は長いです。
また、実装物の量も家庭用ゲームの方が多いと思います。
両者の違いについてもう少し深掘りしていきますね。
尚、コンシューマーゲームに興味がある方は以下の記事も見てみてください。
リリースするまでの期間が異なる
コンシューマーゲームをリリースするまでには、通常2~3年くらいは掛かる感じです。
AAAタイトルになると、立ち上げ期間も含めると、4~5年掛かるとかもザラですね。
スマホゲームのリリースするまでの期間
スマホゲームの場合、早ければ1年くらいでリリースする感じです。
もちろん、ゲームによってはリリースするまでに2~3年掛かるとかもあります。
最近では、スマホゲームの開発もリッチになっていて、実装量が多くなってきているので、リリースするまでの開発期間も長くなっていると思います。
最近で言えば、『原神』はめちゃくちゃコストを掛けて作られていますよね。
開発者インタビューによれば、「開発期間は3年4カ月」「制作費用は約100億円」ということでした。
凄まじいコストです……
どれくらい凄いかって言うと、もはや『FF』『ドラクエ』といったAAAタイトルを開発するくらいの規模感に匹敵するくらいです。
『原神』の例はかなり特殊だけれど、スマホゲームはどんどんリッチ化しつつあります。
原神ってどんなゲーム
引用元:原神-Genshin-公式
まだ『原神』をプレイしたことがない方は、上記の動画が参考になるかと思います。
どんな感じのゲームかイメージできるかと。
スマホゲームの中では超絶人気タイトルになるので、ゲーム業界に興味がある方は一度プレイしておくとイイですよ。
スマホゲームのトレンドが分かるので。
実装物の量が異なる
コンシューマーゲームはパッケージとして販売することが多いため、最初から相当のボリュームが求められます。
例えば、『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』を開発する場合、オープンワールドのステージを用意して、バトルアクションを組み込んで、四神獣とガノンを倒してクリアできる所まで作っておかないといけませんよね。
簡単に言っているけれど、一つのパッケージとして完成に持っていくまでにはマジでかなり時間が掛かります。
「ふう、ようやくリリースまでこぎ着けた」と思ったら、3年は掛かっていたとかザラです。
一方、スマホゲームの実装量は
スマホゲームの開発の場合、基本的には順次アップデートしながら運営していくため、最初からフルボリュームを求められるといったことはほぼないです。
「じゃあ、コンシューマーゲームの開発より楽なの?」って思われるかもしれません。
いえいえ、スマホゲームの開発も大変なんですよ……
アップデートするということは、アップデートに間に合うように、実装物を入れなければならないということです。
「アップデートに間に合わなかった……」なんていうのは基本的には許されないので、担当者は期日に追われることになります。
このように、スマホゲームの開発は、リリース当初の実装量は少な目だけれど、運営しながらドンドン増えていく感じです。
尚、ゲームの開発について詳しく知りたい方は以下の記事も見てください。
コンシューマーゲームとスマホゲームの作り方は違う
最後にもう一度まとめておきますね。
"コンシューマーゲームの開発"と"スマホゲームの開発"の違いは、以下の通りです。
・リリースするまでの期間が異なる
・実装物の量が異なる
”コンシューマーゲームに行くか””スマホゲームに行くか”によって働き方も変わるので、ぜひ参考にしてみてください。
コンシューマーゲームは、リリースするまでがかなり大変。
スマホゲームは、リリースしてからが本番といった感じかなと思います。
尚、企画書の書き方について興味がある方は、ぜひ自著も読んでみてください。
将来的にゲームクリエイターをめざしている方へ
ゲームクリエイターとしての制作スキルを身に付けたい方は、専門学校で勉強しておくと良いですよ。
ゲームプランナー/デザイナー/プログラマーなど業務に必要となる知識について実践的に学べるので。
アミューズメントメディア総合学院 は、ゲーム業界でも卒業生の方が多いので、進路先の候補として良いかなと思います。
それでは、今回はこんな感じで終わりたいと思います。