概要:『中世ヨーロッパの照明事情(灯り・電気)』について一挙紹介!
- ストーリーで学べる中世ヨーロッパ:照明事情 篇
- 【創作知識】中世ヨーロッパの照明(灯り・電気)について
- 【創作知識】中世ヨーロッパの照明器具①:囲炉裏・暖炉
- 【創作知識】中世ヨーロッパの照明器具②:ランプ
- 【創作知識】中世ヨーロッパの照明器具③:松明
- 【創作知識】中世ヨーロッパの照明器具④:蝋燭
- ストーリーで学べる中世ヨーロッパ:照明事情 篇 -完-
ストーリーで学べる中世ヨーロッパ:照明事情 篇
ストーリーで学べる中世ヨーロッパとは
あなたは、ある日、現代から中世ヨーロッパにタイムスリップしてしまう。
あなたの目的は、再び現代に帰ること。
あなたは、知識を身に付けながら過酷な中世ヨーロッパを生き抜く決心をする。
あなたは、騎士様と語り合った。
気が付けば、辺りは暗くなっていた。
マルグリッド・オブ・ランカスター
すっかり陽も暮れてしまったな。宿へ行こう
尚、「ストーリーで学べる中世ヨーロッパ」シリーズについて最初から読みたい方は、以下記事を読んでみてください。
【創作知識】中世ヨーロッパの照明(灯り・電気)について
中世ヨーロッパでは、電気・ガスが登場する前は、主に以下4種類の照明道具を使用していました。
【創作知識】中世ヨーロッパの照明器具①:囲炉裏・暖炉
蝋燭・ランプ等の照明器具を購入する余裕がない庶民は、囲炉裏・暖炉に火を灯して、明かりを得ていました。
尚、11世紀頃までは、屋内に囲炉裏を設置して、使用していました。
12世紀頃には、レンガ造りの暖炉と煙突が登場しました。
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ストーリーサイド
あなたは、騎士様に引き連れられて、石畳の宿に来た。
あなたは、興味津々に辺りを伺う。
部屋には、レンガ作りの暖炉が設けてあった。
暖炉の中でパチパチと燃える薪を見て、あなたはノスタルジックな気分になった。
【創作知識】中世ヨーロッパの照明器具②:ランプ
ランプとは、植物油・動物油・魚油・鯨油など油が注がれた皿の上に灯心(麻布・綿布でできた細い糸)を載せたもののことです。
魚油・動物油は、一般家庭で使用されました。
しかし、魚油・動物油は、燃焼すると臭いため、貴族には好かれませんでした。
尚、鯨油は、稀少かつ上質なものとされていました。
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ストーリーサイド
部屋に入ったあなたは、少し獣臭さを感じる。
あなたは、その臭いの原因にすぐに気づく。
部屋の片隅に置かれたランプから臭っているのだと。
【創作知識】中世ヨーロッパの照明器具③:松明
松明とは、木の棒に樹脂などに浸した布切れを巻き付けたものです。
中世ヨーロッパの城の内部には、松明を掛けるためのフックがありました。
城内では、しばしば松明が使われることがありました。
しかし、蝋燭とは違って、煤が出るため、城主には嫌われました。
そのため、貴族の方を迎え入れる際は、高価な蝋燭を使用しました。
【創作知識】中世ヨーロッパの照明器具④:蝋燭
蝋燭とは、ウルシ・ハゼノキなどの種子から取り出した脂肪に灯心を刺して固めたものです。
動物性の蝋燭については、一般家庭でも手に入れられました。
しかし、臭いという問題がありました。
そのため、貴族は、ミツバチの蜜でできた蜜蠟を好みました。
ストーリーで学べる中世ヨーロッパ:照明事情 篇 -完-
あなたは、ベッドの上に腰を下ろす。
果たして、本当に現代に帰ることができるのだろうか。
あなたは、そんな風にぼんやりと思った。
次話:チクチクの違和感
尚、中世ヨーロッパを舞台とした作品を書きたい方は、以下1冊があると便利だと思います。