概要:現役ゲームプランナーの視点から「ゲームクリエイターを目指すなら大学と専門学校どっちがいいか」について一挙紹介!
プロフィール:わたなべ りょう
▼略歴
・明治大学政治経済学部卒
・株式会社カプコンに4年半勤務
・ゲームプランナー/アクションプランナー
・フリーランスとして独立
・特技は「テコンドー」「カポエイラ」
▼制作実績
・モンスターハンター ライズ
・モンスターハンター エクスプロア
・小説「LANCASTER《ランカスター》」
Twitterアカウント
わたなべ りょう@GamePlanner (@Studio_Creeat) | Twitter
ゲームクリエイターを目指すなら大学と専門学校どっちがいい?
結論から言えば、どっちでも大丈夫です。
実際、今まで複数の日系大手ゲーム会社にて働いてきたけれど、「大学卒」も「専門学校卒」もどっちもいました。
論より証拠ということで、実際に大手ゲーム会社の新卒採用の実績を調べてみました。
2021年度カプコンの新卒採用の実績【プログラマー】
京都大学大学院、大阪大学大学院、東北大学大学院、筑波大学大学院、奈良先端科学技術大学院大学、京都工芸繊維大学大学院、和歌山大学大学院、九州工業大学大学院、三重大学大学院、岐阜大学大学院、大阪府立大学大学院、東京理科大学大学院、明治大学大学院、同志社大学大学院、東京電機大学大学院、東京都市大学大学院、芝浦工業大学大学院、名古屋大学、東京都立大学、会津大学、青山学院大学、立命館大学、関西大学、近畿大学、工学院大学、東京工科大学、千葉工業大学、Dongguk University、Monash University、沖縄工業高等専門学校、松江工業高等専門学校、ECCコンピュータ専門学校、HAL東京、HAL名古屋、HAL大阪、北海道情報専門学校、バンタンゲームアカデミー東京校、バンタンゲームアカデミー大阪校
2021年度カプコンの新卒採用の実績【デザイナー】
東北芸術工科大学大学院、京都大学、筑波大学、秋田公立美術大学、明治大学、立命館大学、日本大学、武蔵野美術大学、多摩美術大学、大阪芸術大学、京都精華大学、京都造形芸術大学、名古屋学芸大学、東北芸術工科大学、成安造形大学、神戸芸術工科大学、京都産業大学、デジタルハリウッド大学、吉田学園情報ビジネス専門学校、専門学校九州デザイナー学院、横浜デジタルアーツ専門学校、HAL東京、HAL名古屋、HAL大阪、日本電子専門学校、日本工学院専門学校、東京デザイナー学院、東京コミュニケーションアート専門学校、ECCコンピュータ専門学校、OCA大阪デザイン&IT専門学校、大阪アミューズメントメディア専門学校、トライデントコンピュータ専門学校、バンタンゲームアカデミー大阪校
2021年度カプコンの新卒採用の実績【ゲームプランナー】
九州工業大学大学院、東京大学、埼玉大学、京都府立大学、北九州市立大学、明治大学、法政大学、同志社大学、立命館大学、関西大学、日本大学、東洋大学、ECCコンピュータ専門学校
2021年度カプコンの新卒採用の実績【サウンド】
University of Manchester、大阪音楽大学、武蔵野音楽大学、HAL大阪、HAL東京
引用元: カプコンI採用情報I新卒採用
見て貰った通りです。
「大学卒」も「専門学校卒」もどっちもいる感じです。
なので、
「大学卒じゃなきゃゲームクリエイターになれないのかな……」
「一般大学からだとゲームクリエイターになれないのかな……」
とかそんなに心配する必要はないかと思います。
ゲームクリエイターを目指すにあたって「大学」と「専門学校」のメリット・デメリットを知ろう
「大学」からゲームクリエイターを目指す
「専門学校」からゲームクリエイターを目指す
個人的には、どっちにもメリットとデメリットがあるかなと思っています。
ちょっと順番に見ていきましょう。
文字ばかりで「ちょっとキツイな……」と思ったら一旦お茶でも飲んでください。
「大学」からゲームクリエイターを目指す際のメリットとデメリット
自分の場合、【明治大学→株式会社カプコン】という流れで「ゲームプランナー」になりました。
実体験から感じたメリット・デメリットとしてはこんな感じです。
「大学」からゲームクリエイターを目指す際のメリット
・エントリーシートで落とされることはほぼなかった
・有名大学であれば、大学ブランドを利用できる
・ゲーム業界に行けなくても別業界に行きやすい
大体こんな感じだと思います。
一応、大学の名前が知られているおかげか、エントリーシートで落とされるといったことは一切ありませんでした。
また、一般的な話として、大学卒の場合は、仮にゲーム業界に行けなくても、別業界に就職しやすいと思います。
「大学」からゲームクリエイターを目指す際のデメリット
・ゲーム業界に関するノウハウがほぼない
・ゲーム業界のOBOGと会える機会もほぼない
・ゲーム制作について学ぶ機会がほぼない
これは、結構キツかったです。
当然かもしれないけれど、一般大学の就職相談センターを利用したところで、「ゲーム業界の就職に関するノウハウ」なんてほぼなかったです。
なので、自分はゲーム業界の情報を集めるのにけっこう苦労しました……
ゲーム業界で働いているOBから話を聞こうにも、そもそも、一般大学からゲームクリエイターになった人の数が少ないため、伝手も見つかりませんでした。
尚、在学中にプログラミングを勉強して、簡単なミニゲームでも作っておくと就職活動の際にアピールしやすくなると思います
「専門学校」からゲームクリエイターを目指す際のメリットとデメリット
専門学校からゲームクリエイターを目指す場合のメリットとデメリットとしては、話を聞く限りはこんな感じでした。
「専門学校」からゲームクリエイターを目指す際のメリット
・ゲーム業界の就職に関するノウハウが豊富
・ゲーム業界で実際に働いているOBから話を聞きやすい
・ゲーム制作について学べる
大体こんな感じだと思います。
専門学校の場合は、「各ゲーム会社ごとの面接の特徴」など過去の情報が集まっているので、ゲーム業界への就職支援が手厚い所が強いと思います。
また、ゲーム制作の知識とゲーム制作の実績を持っている学生が多いので、一般の大学生よりアドバンテージがあるかなと思います。
「専門学校」からゲームクリエイターを目指す際のデメリット
・ゲーム業界に行けなかった場合、学士よりは就職の幅が少し狭くなるかも
・会社によっては初任給が学士>専門卒になっている場合がある
大体こんな感じだと思います。
専門学校卒の場合は、別業界に行くとなった場合、学士よりは就職の幅が少し狭くなるかもしれません。
また、会社によっては、学士より初任給が低く設定されている場合もあります。
とはいえ、在学中にしっかり勉強して、「プログラミング」「デザイン」「企画」「サウンド」等の技術を身に付ければ、別業界でもスキルを活かせるとは思います。
また、社会人経験を積んでから、ゲーム業界に転職することも可能だと思います。
自分が学びたい学科がある学校に行くのが一番いいと思う
「専門学校」と「大学」どっちの方がメリットがあるかは、ぶっちゃけ、どうでもいいと思っています。
それより「何を学びたいか」の方が重要だと思います。
自分の場合は、政治経済について勉強しておきたいと思って、「政治経済学部」を選んだ感じです。
絵について学びたいと思うのであれば、美術系の学校に行けばいいし。
プログラミングについて学びたいと思うのであれば、プログラミングについて学べる学校に行けばいいと思います。
というか、自分の好きな事じゃないと、学校に行っててもつまらないと思います。
ゲーム系の専門学校なら「アミューズメントメディア総合学院」等の有名な専門学校であれば、就職実績もあるので安心しやすいかと思います。
自分の好きな事を勉強しつつ、ゲームクリエイターを目指そう
まずは自分の好きな事についてしっかり勉強することだと思います。
在学中にポートフォリオを作り込みつつ、スキルも伸ばしていけば、ゲームクリエイターになれるチャンスはグッと高まるはずです。
少なくとも、自分が就職活動をしていた頃より、今はゲーム会社もたくさん増えています。
チャンス自体は増えているので、あとは行動あるのみだと思います。
ということで、今回はこんな感じで終わりたいと思います。
Twitterアカウント
わたなべ りょう@GamePlanner (@Studio_Creeat) | Twitter