概要:現役フリーランスゲームプランナーの視点から「フリーランスのゲームクリエイターという働き方」について一挙紹介!
プロフィール:わたなべ りょう
▼略歴
・明治大学政治経済学部卒
・株式会社カプコンに4年半勤務
・ゲームプランナー/アクションプランナー
・フリーランスとして独立
・特技は「テコンドー」「カポエイラ」
▼制作実績
・モンスターハンター ライズ
・モンスターハンター エクスプロア
・小説「LANCASTER《ランカスター》」
フリーランスゲームプランナーになると何が変わる?
"正社員"から"フリーランスのゲームプランナー”になって何が変わったかと言うと、結論は以下の通りです。
① 仕事内容は正社員の頃と変わらない
② 自分で年金/健康保険/住民税を支払う
③ 自分で確定申告する
④ 自分に合った開発案件を選べる
⑤ 年収が跳ね上がる
実体験から言えば、大体こんな感じです。
ちょっと1個ずつ解説しますね。
長くなるかもしれないので、適度に休憩しながら見てください。
尚、フリーランスゲームプランナーの仕事内容について興味がある方は、以下の記事も読んでみてください。
①仕事内容は正社員の頃と変わらない
フリーランスのゲームプランナーになったからと言って、仕事内容が変わる訳ではないです。
ゲームプランナーであれば、ゲームプランナーの仕事をするだけです。
また、デザイナーであれば、デザイナーの仕事をするだけです。
フリーランスは、あくまで雇用形態が変わるだけなので、仕事内容が大きく変わる訳ではないです。
「仕事内容が変わったらどうしよう……」と不安になる必要はナシ
分かります。
自分も正社員からフリーランスのゲームプランナーに転向するにあたって「やっていけるかな……」と不安でした。
でも、安心してください。
先ほども言った通り、フリーランスになったからと言って、仕事内容そのものが大きく変わる訳ではないです。
例えば、自分の場合、作業内容は基本的に以下の通りになります。
・企画書作成
・仕様書作成
・実装
・調整
・バグ修正
いわゆる一般的なゲームプランナーのワークフローと一緒ですよね?
働き方自体は、正社員の頃と変わっていない感じです。
プログラマー/デザイナー/サウンドの方についても同じです。
ゲーム会社にて商業ゲームを作ってきた経験があれば、仕事自体についてはそこまで心配する必要はないと思いますよ。
今まで通り作業すれば、大丈夫です。
実際、自分もやっていけているので、そこまで心配する必要はないと思いますよ。
②自分で年金/健康保険/住民税を払う
会社勤めであれば、会社側に「年金」「健康保険」「住民税」の一部を負担して払って貰っていたと思います。
でも、フリーランスになると、自分で全額支払わなければなりません。
どれくらい高くなるかって言うと、大体こんな感じですね。
フリーランスゲームクリエイターとしての年収が500万円の場合
年金:毎月16610円(収入に関係なく一律)
健康保険:毎月3万円程度(会社員時代は会社側が15%負担)
住民税:年間30万円程度(会社員時代と変わらない)
ざっくり言うと、大体こんな感じですね。
よくフリーランスになると税金が高くなるって言うけれど、実際に高くなる税金は健康保険ですね。
会社員時代より15%程度高くなる感じです。
③自分で確定申告をしなければならない
フリーランスのゲームクリエイターになると、自分で確定申告をしなければいけません。
確定申告って言うと、難しそうなイメージがあると思います。
でも、ぶっちゃけ、けっこう簡単ですよ。
フリーランスのゲームクリエイターの場合、個人飲食店とは違って、特に「仕入れ」「原価」がないので、収支が単純だと思います。
例えば、1年契約のゲーム制作の案件を受けた場合、一年間の収益=ほぼ年収です。
経費と言えば、「交通費」ぐらいですね。
在宅ワークであれば、「光熱費」「家賃」とかも経費にできます。
複雑そうに見えるけど、一回やってみると簡単ですよ。
ネットで調べながら書けば、簡単にできます。
1年間の収支の計算が面倒な場合
やよいの青色申告オンライン を使えばOKです。
ぶっちゃけ、会計ソフトを使えば、簡単に確定申告の書類を作れるので。
これからフリーランスのゲームクリエイターになる方は事前に触って慣れておくといいですよ。
年末になってから初めて使うと、時間が掛かると思いますので。
④自分に合った開発案件を選べる
会社員の場合は、社内プロジェクトにアサインされる感じだったと思います。
一方、フリーランスのゲームクリエイターになると、各社のゲーム制作の案件から自分に合った案件を選ぶ感じになります。
例えば、こんな感じです。
A社 アクションゲームの制作:月単価60万~
B社 RPGゲームの制作:月単価55万~
C社 VRゲームの制作:月単価70万~
こんな感じですね。
フリーランスのゲームクリエイターにとって「自分が好きなゲーム」を選べるのは大きいメリットだと思います。
やっぱり好きなゲームの方がモチベーションが上がるので。
また、収入についても明瞭に提示されているので、生計を立てていきやすいです。
フリーランスのゲームクリエイターになるならエージェントを使った方が楽
当然、ゲーム制作の案件を獲得するには、企業に営業をかける必要があります。
個人で営業をかけて、案件を獲得することも可能です。
でも、ぶっちゃけ、面倒です。
それよりは、エージェントを使って、案件を持って来て貰った方が遥かに楽ですね。
もちろん、中間にエージェント会社が挟まるので、手数料は掛かります。
とはいえ、中間手数料は相手側の企業側が払うので、フリーランス側には関係ない話です。
尚、これからフリーランスのゲームクリエイターになろうと思っている方はレバテック を使うといいですよ。
フリーランスのゲーム制作案件に特化したサービスになるので、フリーランス案件が多いです。
実際、自分もフリーランスのゲームプランナーになる際に利用させてもらいました。
⑤年収が跳ね上がる
ぶっちゃけ、フリーランスのゲームクリエイターになると、会社員時代の年収の2倍くらいにはなるかと思います。
実際、自分もそんな感じですね。
「マジ……?」って思うかもしれません。
自分もカプコンを辞めてフリーランスになる前は疑問に思っていました。
但し、フリーランスの場合は「福利厚生」「ボーナス」はない
福利厚生やボーナスがない代わり、月単価が高くなる感じですね。
実際、レバテックフリーランスのHPによれば、レバテック内のフリーランスプログラマーの平均月単価は70万円とのことでした。
フリーランスは正社員より不安定って言われるけどそうでもない
フリーランスのゲームクリエイターについては、そこまで不安定ではないと思っています。
なぜなら、ぶっちゃけ、ゲームの制作案件は非常に多いためです。
実際、フリーのゲームプランナーとして働いているけれど、特に案件に困ったことはないですね。
また、ゲーム業界は、成長産業となるため、今後もゲームクリエイターの需要は増えていくと思っています。
ちょっと以下のデータを見てみてください。
おぉ。角川アスキー総合研究所によれば、「世界のゲーム市場は初の20兆円を突破」とのこと。ゲーム業界の成長ぶりが凄い。
— わたなべ りょう@GamePlanner (@Studio_Creeat) July 15, 2021
■世界のゲーム市場の成長率
2018年:13兆1774億円
2019年:15兆6898億円
2020年:20兆6417億円
巣ごもり需要で一気に拡大した感じですね。
https://t.co/p1k3fyfoKG
おぉ。角川アスキー総合研究所によれば、「世界のゲーム市場は初の20兆円を突破」とのこと。ゲーム業界の成長ぶりが凄い。
■世界のゲーム市場の成長率
2018年:13兆1774億円
2019年:15兆6898億円
2020年:20兆6417億円
巣ごもり需要で一気に拡大した感じですね。
凄い成長率ですよね。
今後もゲームクリエイターの需要は増えていくでしょうね。
関連記事:フリーランスのゲームプランナーの時給
フリーランスのゲームプランナーになって不満はある?
個人的には、今のところ特に不満はないです。
「報酬」「仕事内容」が選べるので、自分には向いている働き方だなと感じています。
また、勤務形態も選べるので、良いですね。
自分はかれこれ1年以上「在宅」形式にて働いている感じです。
まとめ:フリーランスのゲームプランナーになると何が変わる
最後にもう一度まとめておきますね。
"正社員"から"フリーランスのゲームプランナー”になって何が変わったかと言うと、結論は以下の通りです。
① 仕事内容は正社員の頃と変わらない
② 自分で年金/健康保険/住民税を支払う
③ 自分で確定申告する
④ 自分に合った開発案件を選べる
⑤ 年収が跳ね上がる
実体験から言えば、大体こんな感じです。
今回はこんな感じで終わりたいと思います。ではではー。
尚、ゲーム業界のキャリアプランの立て方について興味がある方は、以下の記事も読んでみてください。