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中世ダークファンタジー剣戟譚『LANCASTER《ランカスター》』連載中 © 2019 エンタメスタジオCre-eat

『感情から書く脚本術』から学ぶキャラクターの作り方

『感情から書く脚本術』から学ぶキャラクターの作り方

概要:『感情から書く脚本術』からキャラクターの作り方について学ぶ記事になります。

※記事公開日2019年11月3日(記事更新日2019年11月4日)

 

 

こんにちは、綾崎あやめです。

ゲームデザイナーとして4年間ほどテキスト制作等の業務をしています。


 

 

小説、漫画、ゲーム等にて、共感を生むキャラクターを作れていますか?

この記事を読んだ後は、読者に共感して貰えるキャラクターを作れるようになります。

 

 

参考文献:「感情」から書く脚本術 心を奪って釘づけにする物語の書き方

 

 

 

 

 

キャラクターほど重要なものはない

 

物語において、キャラクターほど重要なものはありません。

なぜなら、キャラクターのいない所に物語は存在しないからです。

 

私たちは、物語によって、泣いたり喜んだりする訳ではありません。

キャラクターによって心を揺れ動かされることで、初めて感動するのです。

 

つまり、物語を決定づけるのは、キャラクターであるということです。

 

 

受け手にとって大切なのは何が起きているかではなくて、

それが誰に起きているかということだ。

誰かが問題を解決して、求めていたものを手にするのを見たくて、

人は映画を見に行くのだ。

 

引用元: 「感情」から書く脚本術 心を奪って釘づけにする物語の書き方

 

 

 

 

 

 

小説・漫画などのキャラクターを作るために重要な5つの要素

 

キャラクターを作るのに重要な要素は、以下の通りです。

 

 

 

この物語の主役は誰か

 

何を求めているのか(欲求と目標)

 

なぜ求めているのか(動機と必要性)

 

失敗したらどうなるのか(代償の大きさ)

 

どのように変わるのか(内面的変化の軌跡)

 

 

 

以下、一個ずつ詳しく解説していきます。

 

 

 

 

 

キャラクターを作るための要素①:この物語の主人公は誰か

 

「主人公は誰か」を決めて下さい。

なぜなら、読者は、主人公の視点を通じて、物語を経験するためです。

 

尚、主人公は、大まかに以下4つの型に分類できます。

 

 

 

主人公の設定の作り方:英雄型

 

「私もあんな風になりたい」と尊敬の念を抱かれるキャラクター

英雄型のキャラクターは、自身の能力に自信を持って、迷わず行動します。

(例.『スパイダーマン』ピーター・パーカー、『スーパーマン』スーパーマンetc)

 

 

 

 

 

 

主人公の設定の作り方:普通の人型

 

読者と同等もしくは近しい存在のキャラクター

普通の人型は、読者に近い存在だからこそ、その悩み、葛藤に共感されます。

(例.『ダイハード』ジョン・マクレーン、『千と千尋の神隠し』荻野千尋etc)

 

 

 

 

 

 

主人公の設定の作り方:負け犬型

 

読者に対して下位に立つキャラクター

負け犬型は、身体的、精神的、社会的に恵まれないからこそ、同情されます。

 (例.『賭博黙示録カイジ』伊藤カイジ、『ドラえもん』野比のび太etc)

 

 

 

 

 

 

主人公の設定の作り方:罪深き者型

 

行ってはいけないことを行うキャラクター(アンチヒーロー)

罪深き者型は、道徳的に問題があり、人間の暗い側面を代表します。

人間には、暗い側面を見たいという欲望があるため、この人物に興味を持つ訳です。

(例.『ダークナイト』ジョーカー、『スターウォーズ』ダースベイダー) 

 

 

 

 

 

 

 

キャラクターを作るための要素②:何を求めているのか(欲求と目標)

 

そのキャラクターは、「何を求めているのか」を決めて下さい

求めているものは、何でもいいです。

対立を解決すること、宝物を見つけ出すこと、無事に帰還すること等。

 

こうした欲求こそ物語の背骨となります。

 

 

手に入れたい気持ちを阻むすべてのものが対立や確執を生み、感情を湧き上がらせる。

どんな物語も、必ず何かを手に入れたいと思っている人について書かれている。

ゴール、つまり手に入れたいものや目標がなければ、物語は成立しない。

 

引用元: 「感情」から書く脚本術 心を奪って釘づけにする物語の書き方

 

 

 

 

 

 

キャラクターを作るための要素③:なぜ求めているのか(動機と必要性)

 

読者に共感して貰うためには、欲求や目標を掲げただけでは足りません。

共感を生むためには、「なぜ求めるのか」の動機部分を描く必要があります

 

例えば……

 

 

 

豚に変わってしまった両親を救うため、恐ろしい湯婆婆の下へ向かう(『千と千尋の神隠し』)

 

世界を滅ぼす力を秘めた指輪を破壊するため、滅びの火口へ向かう(『ロードオブザリング』)

 

拉致された娘を救うため、犯人グループの手がかりを収集する(『96時間』)

 

 

 

ここで重要なのは、動機は、感情移入しやすいものでなければならないというこです。

 

つまり、金が欲しいという理由だけで銀行強盗をするキャラクターは好かれません。

一方、病気の妹の治療費を手に入れるために、銀行強盗をするキャラクターは好かれます。

 

 

 

 

 

 

キャラクターを作るための要素④:失敗したらどうなるか(代償の大きさ)

 

代償とは、何を得るのか、または、失うのか、ということです。

つまり、目標に手が届かなかった場合、最悪の事態が待ち構えているということです。

 

例えば……

 

 

 

人類が滅亡する(『アルマゲドン』『ロードオブザリング』etc)

愛する者を失う(『96』『千と千尋の神隠し』etc)

自由を失う(『プリズンブレイク』『大脱出』etc)

 

 

 

代償は、世界規模の代償もあれば、個人規模の代償もあります。

尚、代償は、人間関係に関する代償であれば、より心を動かしやすくなります。

なぜなら、愛する者を失うという代償は、普遍的に共感されるためです。

 

 

行動の帰結に何らかの代償がなければ、淡々と知的に文章を読むだけになる。

払う代償が感情的であるほど、読者は主人公の行動の帰結が気になり、

目標達成を応援したくなる。

問題を解決できなかった場合すべてを失うのでなければ、

その物語はまだ甘いということだ。

 

引用元: 「感情」から書く脚本術 心を奪って釘づけにする物語の書き方

 

 

 

 

 

 

キャラクターを作るための要素⑤:どのように変わるのか(内面的変化の軌跡)

 

キャラクターは、物語を通じて、内面的変化を遂げることが理想とされます。

 

内面的変化とは、いわば成長のことです。

つまり、キャラクターは、行動前と行動後で別の自分に変化するということです。

 

以下は、内面的変化の具体例です。

 

 

心の傷を癒すこと

間違った考え方や行動が他者を傷つけていたという悟り

能力を余すことなく発揮すること

自分の人生をより良くするための重要な気づき

 

 

 

キャラクターが変化しようとすることで、物語にも起伏・変化が生まれます

 

人間は、誰しも欠点を抱えています。

そして、その欠点を克服したいと願っています。

しかし、その欠点を克服するためには、どうすればいいのか分かりません。

だからこそ、私たちは、自分の鏡写しとなるキャラクターの成長を願う訳です。

 

 

変わるキャラクターがいれば、物語も変化に富む。

脚本を読む人の好奇心も刺激される。

果たしてこのキャラクターは変わるだろうか、と期待するようになる。

どのように変わるか楽しみになる。

 

引用元: 「感情」から書く脚本術 心を奪って釘づけにする物語の書き方

 

 

 

 

 

 

小説・漫画などのキャラクターを作るコツまとめ

 

それでは、おさらいです。

共感を生むキャラクターの作り方は、以下の通りでした。

 

 

 

この物語の主役は誰か(英雄型、普通の人型、負け犬型、罪深き者型)

 

何を求めているのか(「強くなりたい」といった欲求と目標)

 

なぜ求めているのか(「愛する者を守りたい」といった動機と必要性)

 

失敗したらどうなるのか(「愛する者を失う」といった代償の大きさ)

 

どのように変わるのか(「愛する者を守れるだけの力を持った人に成長する」といった内面的変化の軌跡)